突然のプロポーズ

昨夜、娘と一緒にジェネレーション天国と言う番組を見ていた。

あまりテレビは見ない方なのだが、
これは世代間格差を面白おかしく扱った秀逸な出来だと感じている。

昨日の話題は少女マンガ雑誌「マーガレット」だった。

50~70代のバナナ世代、30~40代のキウイ世代、20代以下のマンゴー世代

それぞれ特徴があって楽しかった。

が、一点、非常に気になる事があった。

以前にも記事にしたが、
日本人男性は世界的にみるとコミュニケーション能力が非常に劣っていると看做されている。

事実「男は黙って」などのCMが凄く人気が出たりする。

私達日本人は文化的に寡黙である事を容認する。

黙っていた方が重みのある人と勝手に勘違いする傾向すらある。

少女マンガにもその傾向が非常に良く表れていた。

明るく優しくコミュニケーション能力の高い男が主人公のマンガもあるにはあるが、
テレビの女性出演者がキュンとキていたのはやはり無口な男だったような気がする。

好きだと言う気持ちを上手く伝えられないキャラクターにキュン、と。(苦笑)

これは由々しき事態である、と感じた。(大苦笑)

分からないではない。

けれども、実際の恋愛シーンにおいては寡黙は厳禁であり、
非常に大きな誤解やトラブルの元となる。

事実、結婚してからの日本女性の不満は非常に大きいものがある。

「めし、風呂、ねる」この3語。

冗談ではなく、仕事が忙しい事を理由に本当にこのくらいの言葉しか夫婦間で交わさないケース、
割とよく耳にする。

・亭主元気で留守がいい

・レス

これも以前にも記事にしたが、欧米の高い離婚率を見て、
あ~はなりたくないと言う人もいる。

だが、上記の状態だったら、あちらでは即離婚であると言う事実をほとんどの日本人は知らない。

夫である以上、家庭内でも明確な義務を要求される。

ただ黙っていれば逃げられると思ったら大間違い。

それ故。

ほとんどの日本人男性は国際結婚を望まないし、出来ない。

そして一番厄介なのがデートとプロポーズに集約されて来る。

昨夜のマンガでも多く出ていたが「最初に告白ありき」。

男も女もともかく「告白」。

これはダメだ。

私もつい最近知ったのだが、このような告白文化。

フランスやらアメリカには存在していないらしい。

最初に気に入った女性は先ずデートに誘いコミュニケーションを取る。

そこから本当の恋愛がスタートして行く。

当たり前の流れだと思うのだが、
私達日本人は最初に一方的な告白をしてしまう。

酷い場合は突然のプロポーズとなる。

これは酷い。相当酷い。

ほとんど会話もした事ないのに一方的に恋愛感情を抱き、
(そこまでは良いとしても)
いきなり告白して付き合えと迫る・・・・・

かなり異常な事態だ。

と言うより、完全に常軌を逸している。

恋愛とは、相互が恋愛感情を抱いて初めて成立するものだ。

それ故、相手が要ると言う一点において、
誰でもそう簡単に出来るものではない。

一方的な恋愛感情ほど恐ろしいものはない。

妄想がどんどん膨らみ自分の中で自己完結していたりする。

しかし、現実の場面はまるで違う。

拒絶をされた時に受ける衝撃は非常に大きいモノとなる。

相手は自分の事をまるで知らないのに、
自分を意識してくれていると勝手に勘違いしている。

クラス内で「おはよう」と言ってくれた、とか。

当たり前の挨拶や社交辞令を特別の自分だけの声掛けと勝手に思い込む。

一途な思いを抱いていれば女性は嬉しく思ってくれるとの勘違い。

はっきり言ってしまうと、相手がまともなコミュニケーション能力のある女性であるのなら、
ただ寡黙なだけの男は単なる変態に過ぎないと看做す。

素晴らしいルックスを持っていれば女性の方から声を掛けるだろうが、
残念ながらお付き合いは、もし、コミュニケーション能力が劣っていたら、
長続きなどする訳はない。

恋愛は人間の幸せの3要素の1つ「親和動機(仲良くしたい)」に直結した存在で、
本能に根差した非常に強烈なものだ。

おそらく他の要素「パワー動機(勝ち負け)」「達成動機(目的を持ち達成する)」よりも、
遥かに遥かに強い。

だからこそ、簡単に殺人事件や傷害事件、はたまたストーカー事件へと発展してしまう。

きちんとしたコミュニケーション能力と「告白文化の否定」が大切だと思う今日この頃である。

先ずは楽しく彼女とのデートが出来るのかどうか。

それが出来ないのであれば。

最初から諦めるべきである。

女性の方も。

見ず知らずの人、あるいはほとんど知らない人からの告白はもっともっと不気味がらないといけないかと。

困った文化がこと恋愛事情に関してだけは我が国には根差していると感じている。

終わり