災害時における灯火類の考察

これから書く記事は「災害時における灯火類」の事である。

通常のオートキャンプや登山などは想定していないので悪しからず。

また、現在の灯火類はLEDの登場により、
過渡期にあると思っている。

従って2008年11月22日現在の私の個人的装備と考え方になる。
非常に流動的である事を付記しておく。
(つまり現在でも、これで良いのか?と迷っております)

まず、灯火類は阪神淡路大震災新潟中越地震の被災者にアンケートをとっても、
筆頭NO.1に挙げられる装備である。

ある被災者の方は「各部屋に10ヶくらい転がしておいて良い」とまで言っていた。

結局、揺れで飛ばされてしまうので、
そのくらい無いとイケないらしい。

キャンプをされる方はご存知だと思うが、
アウトドアで夜を過ごすのは慣れないとかなり厳しい。

そして、それなりの装備が要求される。

色々なケースを想定しないとイケないが、
夜間、倒壊もしくは半倒壊した家やマンションから脱出。
その後、避難所が足の踏み場もなく、
仕方無しに、家やマンションの側で野宿をする場合をまず想定してみる。

まず、灯火類には2種類ある。

1.懐中電灯系(部分照明)
  現在、LEDタイプが主流になりつつある。
  また電池式以外に、手回し充電式も登場し、
ラジオ付きや携帯電話の充電機能付きなど色々出てきて選択に迷う。
  過渡期にあると言って良い。 

2.ランタン系(全体照明)
  電気式、燃料式(ガスカートリッジ式、ガソリン式、灯油式などに分かれる)がある。
  現在、電気式にはLEDが登場しているが、
  やはりまだまだ燃料式に比べると圧倒的に光量が弱い。

具体的に私の持っている灯火類を挙げ、
検証して行きたい。

まずは懐中電灯系。

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↑ご存知、何の変哲もない懐中電灯。
 単一電池4つ。もうこのタイプは完全に旧式である。
 点灯時間も短い上に球切れの心配があり、
 さらに光量が少ない。
 今や完全にLEDにとって変わられている。
 しかし、場合によると数百円で買えるので、
 なかなか侮りがたいと思っている。

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↑LEDの懐中電灯。単三電池2つ仕様。
 意外にもかなり明るい。
 また、球切れの心配が無く、さらに消費電量も少ないので、
 まさに至れり尽くせり。
 しかし、電池式のため、電池切れの心配がある。
 さらに電池式は、電池を入れたままにすると液漏れし、
 本体そのものを破壊してしまう。

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↑上がコールマン製の手回し充電と電池の併用ができるタイプ。
 LEDを使用している。
 しかし、手回しの部分が意外に脆弱。すぐに壊れる。
 強度に問題があると思う。
 でも電池との併用は捨て難い。
 
 下がL字型懐中電灯。
 ベトナム戦争時に米軍が使用していたもの。
 単一電池を使用し、かなり重い。
 完全に時代遅れではあるが、
 胸や腰に差すと、正面を照射してくれるので意外に便利。
 さらに色付きの光を出せるのが便利。
 未だに天体観測の時など使用している。

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↑ご存知マグライト
 現在、LEDタイプや旧式をLEDに変えられるキットも出ている。
 しかし、LEDにすると、マグライトの特徴でもあった、
 焦点可変の機能が著しく落ちると個人的には思っていて、
 結局、キットを持っているが、旧式のまま使用している。
 なかなか光量もあって重宝している。
 また、強度が高く、イザと言う時は武器としても使用できる。

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↑手回し充電式のLEDタイプ。
 携帯電話の充電機能が付いているので、
 現在はビジネス鞄の中に入っている。
 まあまあ明るい。

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↑フレクシブルタイプ。釣りなどのアウトドアの際は大変重宝する。
 震災時の夜間活動時にはかなり良いと思う。
 光量は小さいが、手元の作業時や、
 ちょっとくらいなら夜間の歩行時にも重宝する。

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↑最近では、ラジオ付き・携帯充電機能付き・ライト付きと言う有難い製品が出ている。
 しかし、何故か、この場合、非常に暗いライトである。
 ちょっと工夫が欲しい。

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↑ヘッドライトタイプ。
 ヘルメットに付ける際は、金具付きのヘルメットでないと付けられないので要注意。
 ちなみに私はロッククライミング用を寝室と職場にそれぞれ用意している。
 最近では電池式以外に手回し充電式がモンベル社から出た。
 (こばしま様のブログで拝見し、早速購入してみた。確か千数百円で買えた)
 しかし、継続点灯時間に少し問題があると思う。
 夜間、瓦礫に埋もれた人を救出する際など、長時間の作業が想定される場合は、
 やはり電池・LED式に軍配が上がると個人的には考えている。

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↑投光機。懐中電灯の最強版?非常に強烈な光で、夜間でも昼間の明るさが手に入る。
 しかし、電源が必要である。燃料式の電源が無い限り、単なる厄介モノに成り下がる。
 
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↑ツイン投光機。コールマン製。
 やはり同様に非常に強い光源であるが、電源が無ければ無用の長物。
 ちなみに私はガソリン式の電源を装備済み。
 この場合、延長ケーブルも必要となってくる。
 (もちろん装備済み)

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↑自動車に装備しているシガーライターのソケットから電源を取るタイプ。
 非常に強力なスポットライト。
 震災時、家の近くで車中泊をする際、
 ドロボウ除けには威力を発揮すると思う。
 サーチライトのような存在。


続いてランタン系(全体照明)について。
震災時の外での食事や調理時、
どうしても全体照明が必要になってくる。

ただし、この場合、燃料式が中心になってくるが、
気をつけなくてはイケないのが、
「避難所内では火気厳禁である」と言う事。
ろうそくを含め、燃料式は全て使えない。
従って、自宅周辺や公園などの野宿時のみの使用に限定される。

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↑ご存知コールマンのノーススターのガソリン式。
 通常は「ホワイトガソリン」を使用するが、緊急時は自動車のガソリンもOKな優れもの。
 しかも、真夜中の太陽と形容されるほど明るい。
 ガソリン式には珍しく自動点火装置まで付いている文句なしの一品。
 しかし、その使用は先程も述べたように限定される。

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↑やはりコールマンのノーススターのガスカートリッジ式。
 使い勝手はガソリン式より遙かに良い。
 光量もガソリン式と同程度。
 しかし、ガスカートリッジ式の燃料は、
 一旦無くなると、震災時は補給が困難になると想定される。
 ホームセンターかアウトドアショップにしか置いてない。

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↑コールマンのガスカートリッジ式の小型タイプ。
 かさばらないのがかなり良い。
 このくらいの光量でも大人の男的には全然OKだが、
 やはり小さい子がいる場合は、
 ノーススタークラスが欲しいかも。
 余震に震えながらの夜はかなり不安になると思う。

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↑ガスカートリッジと白灯油。
 震災時にガスカートリッジのみを使用した場合、
 ゴミ問題もかなり大きいと思っている。
 白灯油は普通の灯油と違って臭いも少ないのが良い。
 しかし、高価。
 灯油式は後述。 

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↑珍しいコールマンの灯油(ケロシン)式のランタン。(日本未発売)
 全ての燃料に対応するため、並行輸入の店より購入。
 しかし、出番は余程の事が無い限り・・・(^0^;

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↑灯油ランプ。
 しかし、このタイプは圧力をかけないので非常に暗い。
 実用には向かない。
 出番はまず無いであろう・・・(^0^;

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↑ガラス製灯油ランプ。
 こういうのを震災用に買ってはイケない。
 非常にロマンティックな淡い光を放ってくれるが、
 実用用途には全く向かない。
 彼女と二人きりの平常時に威力を発揮する逸品。
 (^0^;

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↑コールマンの電気式(電池のみ)ランタン。
 デカい割には余り明るくない。
 今は発売されていない。
 何となく分る。
 (^0^;

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↑コールマンの電気式ランタン。(マックスレトロランタン)
 電池と普通の電気の両方が使える。
 さすがに電気式の割にはかなり明るい。
 自動車に搭載してある。
 電気式のランタンの中では一番優秀だと思っている。 

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↑1980円くらいで売っているコールマンの電池式ランタン。
 値段の割にはかなり優秀。
 使えると思う。
 (^^v

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↑キャンドルランタン。
 これは避難所では使えないし、かと言ってテント内でもダメ。
 光量は圧倒的に少ない。 
 震災時に意外にろうそくは使えないのでは?と言うのが、
 現時点での私の持論である。

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↑同様にキャンドルランタンの小。
 持ち運びには便利なのだが、やはり震災用途としては・・・
 ちなみにキャンプや彼女と二人きりの時は絶大な力を発揮するであろう・・・
 (>0<;

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↑最後に自動車に搭載している電池式ミニランタン。
 意外に便利である。
 しかし、本を快適に読むためには前出のマックスレトロランタンとの併用が必要。

さて、一応、私が25年以上かけて集めてきた灯火類の一部を挙げてみた。
まだまだある所が怖い・・・
一体どのくらいの灯火類が家にはあるのだろうか・・・(((゜д゜;)))

今、一番興味を持っているのが、
シュアファイヤー」である。
おそらくは現存する最高の光力を持っている懐中電灯。
しかし、余りの高額さ故にもちろん買えないでいる。
手に入れば一応灯火類は無敵になると考えている。

災害対策の道は険しい・・・
(*´Д`)=з

終わり