「日本列島クーデター計画」柘植久慶著

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「日本列島クーデター計画」柘植久慶著、
ヒカリコーポレーション、本体¥1359円。

オウム事件を検証した1996年に出版された本である。
アマゾンで偶然知り、早速取り寄せて読んでみた。

オウム事件の検証内容も面白かったが、
クーデターについての記事が抜群に良い。

現代日本の危機管理能力の無さや、
法的欠陥を見事に突いている。

まあ、この事件以後、色々法的問題も議論されて、
少しは変わってきているが、
もし、資金力を持つ「ある特定集団」が、
クーデターを企て、それが適切な計画の下に実行された場合、
かなりの確率で「成功」してしまう可能性を示唆している。

戦後、幸いにも日本人は平和に漬かりきっている。

しかし、これは色々な要素が絡み合って保たれていると認識しないといけない。

戦後民主主義においては、
(私は全否定をする者ではないが)
平和をこちらが願っていれば平和になる、戦争は起こらない、
と言うはっきり言って「妄想」があったと思う。

つい最近まで軍事を口にしたら「物騒な奴」と言うレッテルが貼られていた。

大抵の日本人は平和と軍事について無関心である。

試しに、神奈川県には広大な米軍基地があるので、行ってみたら良いと思う。
「何故、こんな広大な米軍基地があるのか?」
「出て行ってもらった方が良いんじゃない?」
この問題への即答は控えるが、
少なくとも、平和を維持するためには、
高い代償が知らず知らずの所で払われている、と言う現実を直視しなくてはいけない。

柘植久慶の本は強烈に訴えてくる・・・