逃れられない死について
「逃れられない死について」
登戸での通り魔殺人事件。
このような悲惨で痛ましい事件を見ると、
何とかならないのか?と言う心が働き、
記者会見におけるマスコミの質問でも思わず、
攻撃的な意見を事件や事故の関係者に向けてしまい、
逆にバッシングされる事態になっている。
私達は戦後民主主義観の中で生きているため、
平和平和と叫んでいれば平和でいられると、
安全安全と叫んでいれば安全でいられると、
心の奥底のどこかで思い込んでいる。
しかし世の中には悲惨な事件や事故は多く、
世界的なレベルで見れば戦争も普通に起こっている冷徹な現実がある。
従って冷酷な事件が起こってしまうと、
途端に冷静さを失って異常に感情的な対応をしてしまう。
さらに言うと。
当たり前なのだが、人間の致死率は100%なのである。
しかし何故か、平和や安全を叫んでいれば不老不死が手に入るとでも思っている?、
と本気で思わせられるような意見もあって驚いてしまう。
(被害者の近くにいた人を責める等)
かなり厳しい冷酷な現実を改めて書いておきたい。
以前、当ブログで防犯対策の記事を書いたところ、
武装論者から意見が来たことがある。
通り魔殺人事件があり物騒だから、
私は武装しているのだ、と。
それについて、普段はこの種の意見は削除しているのだが、
一応、反論してみた。
おおよそ以下のような内容だった。
・貴方が通り魔に対抗するために刃物を持ち歩いていたとする。
・そもそもそれは銃砲刀剣類所持等取締法違反となり、
貴方の意志や理由を問わず、取り締まりの対象となり、
おそらく逮捕される可能性も充分にあり、
そうなった場合、間違いなく有罪となるだろう。
・その繰り返しをするのか?
・またそもそも通り魔殺人事件の場合、
至近距離で刃物を持った者が無言で切りつけて来た時、
刃物が貴方の首に到達するまでの時間は約0.4秒。
如何なる武道の達人でも防ぐのは不可能。
かつて無敵と言われたプロレスラー力道山も刃物の一突きで殺されたのを思い出すべき。
・もっと言うと、貴方がどうしても武装して身を守りたい場合、
拳銃を常に携帯し、撃鉄を上げて、いつでも発射できるようにして歩いていたとしても、
不意に刃物で背後から襲われた場合、ほぼ確実に殺される。
・そもそもそんな事をしながら歩いていたら即座に逮捕される。
・従って、世界的に最高に治安がいい日本において武装するのは意味が無いと考えた方がいい。
・ちなみに自分が通り魔殺人犯に殺される確率と言うのは、
あくまでもおおよそなのだが。
約1700万分の1という試算もある。
(日本における通り魔殺人事件の被害者数平均を1年あたり6.5人として、
外に1人で出歩かない年齢層を除外した数値)
ものすごく高く見積もっても1000万分の1くらいで、
最大級に高く見積もっても(メチャクチャな数字となるが)、
それでも100万分の1~500万分の1以下だろう。
・さらにちなみに上記の確率とは、確率論的に言うとほぼ有り得ない確率となる。
ポリオワクチンを接種すると確率論的に50万~100万分の1でポリオが発症してしまう。
だが私達は普通にポリオワクチンを接種する。
何故か。
無視してもいいくらいの少数だからだ。
・従って結論として、通り魔殺人が恐いから武装すると言うのは、
ほぼ有り得ない事態に対して超過剰に、超異常に反応することに他ならない。
そして先日、上記の私の意見を強力に補足してくれる決定的なテレビ番組があった。
お笑い番組「水曜日のダウンタウン」だ。
実に興味深い実験をやっていた。
「達人なら背後から襲わせてもかわせる説」と言うもの。
予め武道の達人に10人の刺客が背後から襲ってくると知らせて、
その上で商店街を歩かせたのだが。
道場では見事に弟子達の背後からの攻撃をかわしていた達人たちだったのだが。
≪全員、素人の背後からの攻撃を全くかわすことが出来なかった≫
もう少し詳しく書くと。
≪全員、最初の一撃でアウト≫だった。(苦笑)
念のためもう一度書くが、
≪予め、貴方を10人の刺客がこの商店街で背後から襲ってきますよ≫と告知していての話にご注意を。
つまり、どんなに武道で鍛えようが、(自称)超能力者であろうが。
本気で音も無く背後から襲って来る者に対しては無力なのである。
結局のところ、何をどう言おうとも、
何をどうやろうとも、逃れられない死と言うのは残念ながらある一定の確率で存在している。
もちろん自分だってそんな事態は感情的に受け入れられない。
だが、現実にはそういう局面はあると思っておかないといけない。
その時、周囲にいた人間に責任を転嫁しようとしても残念ながら無駄だ。
被害者は大変お気の毒であるし、自分がそういう目に遭ったらどうなるのだろうか?とも思う。
しかしながら、
テレビでやたらと報道されるとこの種の事件が異常に多いように思ってしまうのが危険だ。
確率論的には物凄く低いのだ、と思っておく必要がある。
終わり
余談:
通り魔殺人事件の被害者になるのは確率論的に凄く低いのは事実だ。
ただし、今後は通り魔ではないにしても、
政治的なテロ事件が起こった場合、
大規模なものになるため、被害者数が激増するのは間違いない。
登戸での通り魔殺人事件。
このような悲惨で痛ましい事件を見ると、
何とかならないのか?と言う心が働き、
記者会見におけるマスコミの質問でも思わず、
攻撃的な意見を事件や事故の関係者に向けてしまい、
逆にバッシングされる事態になっている。
私達は戦後民主主義観の中で生きているため、
平和平和と叫んでいれば平和でいられると、
安全安全と叫んでいれば安全でいられると、
心の奥底のどこかで思い込んでいる。
しかし世の中には悲惨な事件や事故は多く、
世界的なレベルで見れば戦争も普通に起こっている冷徹な現実がある。
従って冷酷な事件が起こってしまうと、
途端に冷静さを失って異常に感情的な対応をしてしまう。
さらに言うと。
当たり前なのだが、人間の致死率は100%なのである。
しかし何故か、平和や安全を叫んでいれば不老不死が手に入るとでも思っている?、
と本気で思わせられるような意見もあって驚いてしまう。
(被害者の近くにいた人を責める等)
かなり厳しい冷酷な現実を改めて書いておきたい。
以前、当ブログで防犯対策の記事を書いたところ、
武装論者から意見が来たことがある。
通り魔殺人事件があり物騒だから、
私は武装しているのだ、と。
それについて、普段はこの種の意見は削除しているのだが、
一応、反論してみた。
おおよそ以下のような内容だった。
・貴方が通り魔に対抗するために刃物を持ち歩いていたとする。
・そもそもそれは銃砲刀剣類所持等取締法違反となり、
貴方の意志や理由を問わず、取り締まりの対象となり、
おそらく逮捕される可能性も充分にあり、
そうなった場合、間違いなく有罪となるだろう。
・その繰り返しをするのか?
・またそもそも通り魔殺人事件の場合、
至近距離で刃物を持った者が無言で切りつけて来た時、
刃物が貴方の首に到達するまでの時間は約0.4秒。
如何なる武道の達人でも防ぐのは不可能。
かつて無敵と言われたプロレスラー力道山も刃物の一突きで殺されたのを思い出すべき。
・もっと言うと、貴方がどうしても武装して身を守りたい場合、
拳銃を常に携帯し、撃鉄を上げて、いつでも発射できるようにして歩いていたとしても、
不意に刃物で背後から襲われた場合、ほぼ確実に殺される。
・そもそもそんな事をしながら歩いていたら即座に逮捕される。
・従って、世界的に最高に治安がいい日本において武装するのは意味が無いと考えた方がいい。
・ちなみに自分が通り魔殺人犯に殺される確率と言うのは、
あくまでもおおよそなのだが。
約1700万分の1という試算もある。
(日本における通り魔殺人事件の被害者数平均を1年あたり6.5人として、
外に1人で出歩かない年齢層を除外した数値)
ものすごく高く見積もっても1000万分の1くらいで、
最大級に高く見積もっても(メチャクチャな数字となるが)、
それでも100万分の1~500万分の1以下だろう。
・さらにちなみに上記の確率とは、確率論的に言うとほぼ有り得ない確率となる。
ポリオワクチンを接種すると確率論的に50万~100万分の1でポリオが発症してしまう。
だが私達は普通にポリオワクチンを接種する。
何故か。
無視してもいいくらいの少数だからだ。
・従って結論として、通り魔殺人が恐いから武装すると言うのは、
ほぼ有り得ない事態に対して超過剰に、超異常に反応することに他ならない。
そして先日、上記の私の意見を強力に補足してくれる決定的なテレビ番組があった。
お笑い番組「水曜日のダウンタウン」だ。
実に興味深い実験をやっていた。
「達人なら背後から襲わせてもかわせる説」と言うもの。
予め武道の達人に10人の刺客が背後から襲ってくると知らせて、
その上で商店街を歩かせたのだが。
道場では見事に弟子達の背後からの攻撃をかわしていた達人たちだったのだが。
≪全員、素人の背後からの攻撃を全くかわすことが出来なかった≫
もう少し詳しく書くと。
≪全員、最初の一撃でアウト≫だった。(苦笑)
念のためもう一度書くが、
≪予め、貴方を10人の刺客がこの商店街で背後から襲ってきますよ≫と告知していての話にご注意を。
つまり、どんなに武道で鍛えようが、(自称)超能力者であろうが。
本気で音も無く背後から襲って来る者に対しては無力なのである。
結局のところ、何をどう言おうとも、
何をどうやろうとも、逃れられない死と言うのは残念ながらある一定の確率で存在している。
もちろん自分だってそんな事態は感情的に受け入れられない。
だが、現実にはそういう局面はあると思っておかないといけない。
その時、周囲にいた人間に責任を転嫁しようとしても残念ながら無駄だ。
被害者は大変お気の毒であるし、自分がそういう目に遭ったらどうなるのだろうか?とも思う。
しかしながら、
テレビでやたらと報道されるとこの種の事件が異常に多いように思ってしまうのが危険だ。
確率論的には物凄く低いのだ、と思っておく必要がある。
終わり
余談:
通り魔殺人事件の被害者になるのは確率論的に凄く低いのは事実だ。
ただし、今後は通り魔ではないにしても、
政治的なテロ事件が起こった場合、
大規模なものになるため、被害者数が激増するのは間違いない。