名人芸とは(笑)

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先日、録画してあったBS-TBS「落語研究会」を見ていたら、
「ラーメン屋」と言う新作落語をやっていました。

見ているうちにやたらとラーメンが食べたくなってしまいました。(笑)

そしてふと思ったのです。

以前歌舞伎座人間国宝尾上菊五郎が酒を美味そうに飲むシーンがありました。

自宅に戻ったら居ても立っても居られない状態になり、
日本酒を飲んだのであります。(笑)

古谷三敏の「寄席芸人伝」というマンガでも描いてあったのを思い出しました。

自殺しようとした冴えない関取がお蕎麦屋さんに助けられます。

その後、お蕎麦屋さんの勧めで落語家になります。

それほど上手い訳ではないのですが、
食いしん坊のせいか、食べるシーンを演じるのが抜群に上手く、
客はもちろんのこと、楽屋で聴いている先輩落語家達も食べたくなってしまうくらいでした。

この状況に気付いた落語家は助けられた蕎麦屋に恩返しをするべく、
時そば」や「そば清」など蕎麦の出て来る噺をする時は蕎麦屋を寄席の前に呼んでおきます。

大繁盛する蕎麦屋

蕎麦屋はやがて屋台から店を構えるようになり、
落語家もいよいよ真打に、と言うストーリーでした。

不思議なもので、落語や歌舞伎でこの種の体験をした時、
欲しくなる食べ物や飲み物の指向性が著しく高くなる傾向があると感じています。

つまり単純にお腹が減るというものではありません。

どうしても蕎麦が食べたくなったり、どうしても日本酒が飲みたくなったりします。

うどんじゃダメですしビールやワインでもダメなのです。

蕎麦の時は蕎麦、日本酒の時は日本酒なのです。

これまた不思議な感覚なのですが、
映画で見た時よりも落語や歌舞伎の時の方がより強くこの現象が起きると感じています。

一番強いのは落語の時でしょうか???

そこに何もなく、ただ演技を見る想像力だけの時が一番強い???

まあ、ともかく。

この指向性が異常に強くなる食べ物や飲み物の落語や歌舞伎の演目。

見る時は要注意かと。(笑)

終わり

https://youtu.be/ECUDxO-gp3c