フランス人女性と日本の花見

天気予報によると都心の桜は木曜日に満開となり、
その後、寒い日が続くため結構長い間見られると言っていました。

お花見・・・花と言えば桜・・・日本人にとってこれほどの花は他に無いでしょう。

お花見の風習はかなり古いらしく、
奈良時代平安時代、いやもっと古いなど色々説があると先日テレビでは報じていました。

いずれにしても桜の花が咲いたら、木の下でどんちゃん騒ぎをする風習は、
私達日本人にはすっかりお馴染みのものです。

さて、実は私達日本人は世界的に見ても遺伝的にお酒に弱い民族として知られています。

人間のアルコール分解酵素には2種類があり、
ざっくり言うと、その2つを持っている人はお酒に強い人となり、
1つしか持っていない人は弱い人で、
持っていない人は全く飲めない人です。

ちなみに全く持っていない人が飲んだ場合、
命に関わりますから要注意です。

驚くべきことに、白人と黒人は100%、2つ持っています。

しかし日本人で2つ持っているのは56%しかいません。

40%は1つ持ちで、4%は全く持っていないのです。

つまり日本人のほぼ半数近くはお酒に弱いか全く飲めない人で占められている現実があります。

だからこそ・・・お花見の現場は惨状を呈するのです。(笑)

とは言え、酒に強いドイツ人だってオクトーバーフェストの時は倒れるまで飲みます。(笑)

要するに、沢山飲めば白人も黒人も酔っぱらうのは同じです。

さて、バブル時代の幕開けの頃だったでしょうか。

経済的に強くなった日本人は欧米にどんどんと進出して行きました。

そんな桜の季節のある日。

フランスのテレビ局が日本を紹介するための番組を撮りにやって来ました。

有名なフランス人女性レポーターが日本のお花見の現場を訪れたのです。

すると、酔っぱらったオヤジ達が撮影クルーを取り囲み、
女性レポーターを宴会の中に招き入れて酒をやたらと薦めたのです。

そのフランス人女性はイケる口だったらしく、
沢山飲んで拍手喝采だったとか?(笑)

撮影クルー達も酒を飲まされてメチャクチャな撮影現場になったそうなのです。

その様子を映していた日本のテレビでは後から局に苦情が殺到したそうです。

「国辱ものである」と。(笑)

ところが、同じ場面をそのフランスのテレビ局がフランスで放送したところ。

フランスでは称賛の嵐だったそうなのです。

「真面目で面白くないと思っていた日本人にまさかこんな風習があったとは!!」

「日本人に親しみがもてるようになった」

「我が国でも取り入れたい」等々。

普段は気取った印象の強いフランスではありますが。

さすがにワインの国。

お酒にはかなり寛容なようです。(笑)

そして何よりも。

南ヨーロッパの人達は人生を楽しむ技術が超一流だと改めて感じたのであります。

もちろん我が日本もお花見や月見がある限り超一流であり続けると思っています。(笑)

終わり