大彗星と絵画

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昨夜、台所に絵葉書が落ちていたので何かと思ったら、
さり気なく本棚の横に貼ってあった絵画展で買った絵葉書だった。

「ペグウェル・ベイ、ケント州-1858年10月5日の思い出」ウィリアム・ダイス画

この絵は一見すると単なる海岸線の風景画だが、
よくよく見ると実は絵画中央上の空に天文学的に重大な現象が描かれているので有名だ。

何と、日中でも見えている19世紀で最も明るいと言われるドナティ彗星が描かれているのだ。

彗星は古来より突如現れて猛スピードで過ぎ去って行く天体として知られ、
古人は凶兆と考えていた。

現代科学は、彗星とは天体の一種であると、その謎を解き明かしてくれている。

だが相も変わらず彗星は人類を嘲笑うかの如く、突如姿を現す。

最先端の現代天文学による計算で大彗星になると予想されても、
そうはならないケースもざらにある。

いずれにせよ、大彗星とは100年のうちにそう何回も見られるものではない。

夜空を二分し、昼間でも見える大彗星は、人がその一生をかけても見られるかどうか。

それは運次第とも言える。

最近の大彗星は百武彗星(1996年)とヘール・ボップ彗星(1997年)だった。

非常に明るくなったが残念ながら昼でも見えるほどではなかった。

そういう彗星をとても見たいと思っている。

掲載した写真は、昼間のドナティ彗星と夜のドナティ彗星の当時の絵画となる。

どれほどの彗星だったのかが非常に良く分かるかと思う。

終わり