緊急地震速報と正常性バイアスの反省

以前、娘と一緒に寄席にいた時のことでした。

落語を聴いている最中に「ビュイービュイー」と言う、
例のあの緊急地震速報の警報がスマホをオンにしている人達(かなりの数がいた)から
鳴り響いたのです。

私のスマホも鳴りました。

この時に演じていた落語家はお年寄りだったので、
何が何だか理解できていないようでした。

それはともかく。

私はこの時、最悪の対応をしてしまいました。

「その場で待機」です。

これは今でも後悔しています。

寄席やコンサート会場などのホールは、
天井が落下して来るのが知られています。

3.11の時でも、震度5強だった東京でも某会館の天井が落下して死者が出ています。

私は構わずに娘を連れて、
最低でも壁の方に避難しているべきでした。

会場にいたほぼ全員が「緊急地震速報をキャッチしながらも正常性バイアス状態」に陥ったのです。

もちろん、不意の一撃を食らうよりは、
予め分かっていての待機の方がマシと言えばマシですが、
緊急地震速報の精度はかなり高いため、
キャッチした時点で即座に何らかの対応をすべきでありましょう。

何をどうするのかはその場の状況次第です。

少なくとも寄席にいたら、最も警戒すべきは天井からの落下物です。

最低でも椅子の下に潜るべきだったか・・・・・

いやいや、寄席の古さを考えたら「離脱」だったかも。

いずれにしても正常性バイアス、つまり、
危機に際しても普段通りと考えてしまう行動は、
パニックよりも遥かに頻度も高く、また恐い行動だと言われています。

改めて、正常性バイアスの恐さとその発生頻度に驚いた次第なのです。

今回の北海道大地震で思い出したので書いた次第です。

終わり

追記:この時の緊急地震速報誤報でした。