中高年登山者の危険

先日、山梨県で登山をした時に感じた「ある感覚」のことを書いてみたいと思います。

無謀だった20代の頃に丹沢の大倉尾根を逆に登るのをやった事があります。
(俗にバカ尾根と呼ばれていて延々と登りが続くコース)

これ、登山をやっている人には普通のコースなのかも知れませんが、
やってない人にとっては異常に厳しいコースです。

その時の私はかなりヘバりましたが、それでも若さと言うのは大したもので、
危険だ、とか、もうダメかもなどとは全く思ってもいませんでした。

その後、今から10年くらい前に娘とベテランの親戚の人と一緒に箱根の金時山を登った時も、
ダブルストックを使用したせいか全く大丈夫でした。

むしろダブルストックと言う新しいツールがあれば大抵の低山なら大丈夫だろうとすら思ったのです。

しかし今回。

10年前と比べるとかなり体力が劣っているのに気付きました。

ただ劣っているだけではなく、
精神的にもちょっと危なくなっていると思いました。

昔と違って「大丈夫」だとか「何とかなる」とは思わなくなっていたのです。

「今、ここで目眩がして倒れたらもう動けなくなるだろうな」とか。

「今は体力的には全然大丈夫でも、この後、足が痛くなったら動けなくなるだろうな」とか。

妙に自信喪失と言いますか、ネガティブな方に考えてしまうと言いますか。

特にその時に調子が悪かった訳ではありません。

まあ、超久しぶりだったのでそんな風に思ったのかも知れません。

下山してみると、逆にちょっとした自信に繋がりもしました。

しかしながら、明らかに若い頃とはかなり違ってきていると認識したのです。

中高年登山は、これからの高齢化社会、ますます増えて行くと思うのです。

けれども想像以上に危険なのは間違いありません。

普段からのトレーニングと装備の確認は非常に重要だと改めて思った次第です。

終わり