歌舞伎の理想的な鑑賞方法 : SNS時代における(笑)

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歌舞伎の理想的な鑑賞方法 : SNS時代における(笑)

歌舞伎見物・・・・・

この趣味は、バブル時代における某ベストセラーになった本でも、
楽しさと見栄が最大級と書かれておりました。

確かにそう思います。

日本の首都、東京。

その超中心地である銀座。

そこに堂々と君臨する歌舞伎座は日本文化の発信基地の総本山であります。

この伝統芸能は、
外国人ならば「ジャパン、お~カブ~キ~♪♪」などと言わせしめるほど超メジャーな日本文化です。

首都圏に在住のリッチな大人達にとっても、
歌舞伎座での歌舞伎鑑賞は格の違いを見せつけてくれる、
アカデミックで他を圧倒する非常に珍しい趣味の分野と言えます。

実際、歌舞伎鑑賞は超派手な世界でもあります。

お金に余裕のある層にとって歌舞伎鑑賞とは、
金持ちだけが集まる特定のクラブ遊びとは全く違う、
知的な匂いがプンプンする、それこそ金持ちから貧乏人、老若男女、
あらゆる階層の人達がアカデミックに楽しめる、
歴史的にも伝統的にも確立された珍しい趣味の世界とも言えます。

歌舞伎を制することなく日本文化を語ることは出来ません。

歌舞伎を楽しむことなく人生を終えるのは日本人としてかなり寂しい人生とも言えるかと思います。

アカデミックな雰囲気、リッチな雰囲気、見栄もはれる雰囲気、はたまた没頭できる雰囲気、
楽しい雰囲気、等々。

そう、歌舞伎座は大人のディズニーランドと言えます。

大人が思い描いている全ての楽しみを得ることが出来る場所。

それが歌舞伎座であります。

とは言え、歌舞伎座の前に行きますと、
開場前には恐ろしく高価そうな着物を着たご婦人方が並んでどんどんと劇場内に入って行きます。

おそらく未体験者にとってはかなり恐い場所にも思えるでしょう。

実際、歌舞伎座の正面は異常に厳かな造りになっていて人を圧倒して来ます。

しかも中はもっと豪華です。(笑)

戸惑ってしまう方も多いかと思います。

この超ド級豪華さのために歌舞伎鑑賞を躊躇っている人も少なくないと思います。

そこで、どのように鑑賞すべきなのか?

私が「(笑)」付きで解説したいと思います。(笑)

さて、昨年の夏から歌舞伎鑑賞が約20年ぶりに復活しています。

この20年間、全く鑑賞していなかった訳ではありませんが、
以前のように毎月2回必ず行くと言うような狂気の沙汰ではなかったのです。(笑)

約20年ぶりに復活すると非常に大きく時代が変化していることに気付いたので、
この新しい時代に合わせた理想的な歌舞伎鑑賞について書いてみたいと思った次第なのです。

最も大きな変化はSNSの登場であると感じています。

20年前には高度に発達したネット環境もスマホもSNSもありませんでした。

当時の趣味と言うものはサークルなど非常に限られた場所で好事家同士が時折集まって話し込むと言うのが一般的なスタイルでありました。

しかし今は全く違う世界が展開していると言ってもいいかと思うのです。

歌舞伎趣味の世界も20年前と今では情報量が桁違いです。

また、歌舞伎座(東京・東銀座)は、昔はかなりショボかったと思います。(笑)

劇場の設計そのものが昔なのでボロいだけでなく、
構造そのものが欠陥だらけであった、と。

例えば一幕見席で観ようものなら花道そのものが全く見えませんでした。

今は違います。

新しくなった歌舞伎座は旧歌舞伎座とは比較にならないくらい良くなっています。

と言うより、今の歌舞伎座を知らずして歌舞伎を語ろうと言う方が恥ずかしいと思うくらい進化しています。

では、先ずどう楽しむべきなのか。

昔を念頭に置いて現代のカッ飛んだ手法を書いて行きたいと思います。

そもそも歌舞伎に限らず趣味と言うものは以下の3つの繰り返しパターンになるかと思います。

「情報収集→本番→情報発信」です。

これは「予習→本番→復習」とも言い換えられるかと思います。

それでは順番に書いて行きます。

・情報収集

チラシ、スマホ、パソコン、本、雑誌の出番となります。

最も強力なのは間違いなく「チラシ」であります。

ネット情報は非常に便利でありますが、
全てがパソコンかスマホの中にある情報のみの存在ですから、
形がありません。

人間、形が無いものはなかなか覚えられません。

劇場や関連施設で無料で配布されているチラシはもらっておくべき物の筆頭であります。

続いてここでネット情報です。

歌舞伎座の場合は「歌舞伎美人(かぶきびと)」と言うサイトとメールマガジンの登録は必須です。

これにより歌舞伎座に限らず他の場所での歌舞伎公演をチェックできます。

もちろん「国立劇場(東京・隼町)」のサイトの登録と、
ネットでのチケット申込のためのNTJメンバーになり、
メールマガジンを受け取るのも必須であります。

国立劇場の場合は出来たら「あぜくら会」に入るのがベストかも知れません。

他にもネット上には様々な歌舞伎情報があります。

贔屓の役者のサイトを登録するもの良いかと思います。

この場合、選択肢は今や結構あります。

ツイッターフェイスブック、インスタグラム、ブログ等々、
全ては無理でもこれらは情報収集ツールとしてアカウントは持っておくのが今や基本かも知れません。

そして本と雑誌があります。

歌舞伎界の名鑑でもある「かぶき手帖」は必携の本であります。

さらにマニアになると「演劇界」の購読があるかと思います。

そして読書です。

歌舞伎関連の書籍は大書店に行くと分かりますが、
恐ろしく種類が沢山あります。

こういうのを少しずつ読んで行くのも楽しみの1つであるかと思っています。

その上でシミュレーションとしてユーチューブや、
好きな演目ならばDVDを購入して予習しておくのも良いかと思います。

また、時折テレビでも歌舞伎を放送してくれますが、
こういう時は必ず録画しておくべきでありましょう。

このネット時代における劇場での本番以外での情報収集は今や凄まじい状況になっています。

これをやるのかやらないのかで大違いかと思います。

続いて、非常に大切なSNSについて触れておきます。

昔の趣味の形態は「むっつり」と言っても良かったかと思います。

他に語ろうにも歌舞伎好きです、などと言える場は用意されていませんでした。

今やSNS上で堂々と語れます。

語っていればどこからともなく同好の士がやって来て、
趣味の世界を広げてくれます。

この世界を構築しておいた上で、
実況中継をするのは今やとても大きな趣味の形であります。

歌舞伎座なう」と、例えばフェイスブックで呟く場合、
GPS機能をオンにしてチェックインさせるのが基本かと思います。

こうする事で「あ、こいつ、今本当に歌舞伎座にいる!!」と友達は思ってくれます。

まあ、ツイッターでもブログでもそこまでしなくても、
実況中継をするのは大変な楽しみの1つでありましょう。

必ず、誰かが反応してくれるので、
今やSNSと趣味は切っても切れない関係であります。

SNSは前述の「情報収集→本番→情報発信」の全てに使える非常に有効な手法です。

SNSをやらないでの趣味・・・これほど無味乾燥なものは今やありますまい。(笑)

こうして充分に情報を収集して頑張ってチケットを購入する訳であります。



・本番

いよいよ本番であります。

先ず、当記事においては「理想的な」と書いてありますから、
最強の鑑賞方法を挙げます。

やはり。

「桟敷席」でありましょう。

観劇のみに特化した場合は「とちり席」と呼ばれる1階前方中央の席が一番なのですが、
理想的な歌舞伎鑑賞として全体的に考えた場合、
「桟敷席」の魅力は抜群であります。

大人になると気にする見栄と言うヤツ。

先ずはこれを嫌と言うほど満たしてくれます。(笑)

こんな感じで。(爆)

https://youtu.be/RmYvedGjGfA

大人と言う存在は厄介で、子供時分とは違って、
裕福なひと時とか、他人とは違うと言う差別心を時に持ちたくなるものです。

ミシュランの三ツ星レストランでも良いのですが、
そこには知的文化の香りはしません。

下らない心と言ってしまえばそれまでですが。

しかし、人間と言う憐れな存在はパワー動機から逃れる術などある訳はないのです。

したり顔した超越者を気取る者の方が遥かに性質が悪いと思うべきでありましょう。

ここはストレートに豪華を楽しめば良いかと。

着て行くものもここ一番の服がベストであります。

出来たら着物が最高です。

やっぱり「とちり席」とか「桟敷席」で恐ろしく高級そうな着物を着たご婦人を見るのは、
歌舞伎座ならではの雰囲気を最高に盛り上げてくれます。

(余談ですが・・・ちなみに昔は・・・元妻も着物を着て行ってました。
 もちろん当時は大抵は3階東袖と言うマニアックで安い場所を好んで行ってましたが。笑)

そして桟敷席と言えば「やぐら」さんの幕の内弁当と相場が決まっています。

こういうのを幕間にSNSで嫌味なく呟く、と。

意外にもストレートに楽しんでさえいれば、
反感は持たれ難いものであります。

そして本番において必要なのは以下の物です。

「筋書」「双眼鏡」「かぶき手帖」「チラシ」「スマホ」できたら「デジタルカメラ

桟敷席の場合はこれらを机の上に置いておくべきでありましょう。

ちなみに桟敷席ではお茶がサービスで付いています。

公演中の撮影は厳禁ですが、
始まる前や幕間は撮影OKです。

カメラで存分に撮影しておくのは言うまでもありません。

ちなみに始まる30分前、つまり入場開始して直ぐ、
「着到」と呼ばれるお囃子が始まります。

これを録画しておくのも良いかと思います。

参考動画:https://youtu.be/-81nHIZxBRU

SNSにアップするネタとしては非常に面白いかと。



・情報発信

これこそが今の時代ならではの行為です。

かつては観劇した感激を誰かに伝えたくても周囲に歌舞伎好きは滅多にいないのが普通です。

つまり情報発信は昔は出来なかったのであります。

しかし今はSNSの世界があるのです。

存分に自慢と感動の分かち合いが出来ます。(笑)

各SNSの使用法はおおよそ以下の感じで使い分けると良いかと思います。

ツイッター
文字数に制限があるため、長文を書くのが苦手な人に向く。
端的に表現したい人には最適。

フェイスブック
今や一番人気のSNS。
写真アップも大変便利。
しかし意外にも長文には向かない。

「インスタグラム」
写真や動画中心の人には最適のSNS。

「LINE」
親しい人に自慢したい時に最速最強のSNS。

「ブログ」
長文でねっとりと書きたい人向け。(笑)

こんなところでしょうか。

そして劇場でもらって来た次のチラシを見て・・・・・・

再び情報収集が始まる訳です。

これが歌舞伎地獄サイクルであります。(爆)

終わり