日本刀と妖怪

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今日、刀剣博物館(東京・初台)で、
「刃文 ー 一千年の移ろい ー」展を鑑賞して来た。

日本刀ってジーーーーーッと見ているとついつい引き込まれてしまうような妖しい魅力があると思っている。

そして、もしこれを持っていたら妖怪でも斬れるな、と妙な自信も持ってしまう。

歌舞伎に「戻橋」という作品がある。

京都の街に鬼が出没していて、ある夜、一条戻橋にさしかかった源頼光の四天王の1人、
渡辺綱が美女に出会う。

吸い込まれそうになるが、怪しいと思っていると、やはりそれは鬼で正体を現す。

歌舞伎の舞台では一旦退場する渡辺綱

しかしその後、おっとり刀で凄まじい形相で登場する。

手にしているのは名刀髭切丸。

鬼を追い詰めてとうとう片腕を切り落とす。

これはもちろん作り話の世界ではあるが、
その昔、まだまだ妖怪が人の心に本当に生きていた時代、
刀を手にしている武士達の中には本気で妖怪を斬りたいと思っている者が絶対にいたはずと感じてしまう。

それほど日本刀とは、人の心に溢れんばかりの闘争心を抱かせると思う。

終わり

※ 刀剣博物館は撮影禁止なので、写真は私が撮影可の東京国立博物館の常設展で撮ったものです。