恋愛の本質、結婚の本質、幸せの本質

当ブログにおきましては、何度も書いている事ですが今回は恋愛と結婚に焦点を当てたいと思います。

心理学のある理論をベースにして人間の幸福を3つに分けて考えています。

その手法により考えると今の自分の幸福感や不幸感が非常に良く説明できるからです。

今回は恋愛や結婚の幸せについてこの3つを使用して考えてみたいと思います。

その3つとは以下の通りです。

・パワー動機(勝ち負けに拘る心。勝つ事により得られる喜び)

・達成動機(目的を持ち、それを成し遂げる事により得られる喜び)

・親和動機(人と仲良くする事により得られる喜び)

専門の本を読むとこれら3つのうち、
どれか1つを大きく取り上げているキラいがあります。

先日も某人気ブログを偶然見てしまい、非常に驚いたのですが、
1つを突出させた場合、メチャクチャになってしまうのです。

この3つは、人間が普通の幸福を得ようとしたら、
全て持っていなくてはダメな物なのです。

どれか1つでも欠けていたり、あるいは突出して強い思いを持っていたら、
それだけでアウトです。

厄介な事に上記の3つは「性格に由来」しているので、
現代精神医学の常識である「性格は変えられない」がありますから、
非常に厄介な事態になってしまいます。

とは言え、自分が今、不幸であると思っているのなら、
上記の3つの概念を分析して自分がどんな人間なのかを考慮すると、
簡単に自分の状況が把握できるかと思います。

状況改善をする場合においては非常に有効な手法であると私は感じております。

あるブログで書かれていたのは典型的な「パワー動機による恋愛論」でした。

女性が幸福になるためには男性をキチンと選ばないといけない、と。

立派な男性なら向こうから愛を告白して来るし、
貴女にお金の心配などさせやしないし、させる男はそもそも論外。

貴女だけを選んで、愛して来る男以外を相手にしてはダメ、と。

確かに一理あります。

女性は自分を安売りしてはいけないと思います。

しかし、恋愛や結婚生活をパワー動機だけで語った場合、
つまり勝ち負け(愛される愛されない)だけで語った場合、
悲劇的な生活に成り下がってしまいます。

そもそもパワー動機は恋愛とは相容れない分野になります。

恋愛の本質は「親和動機」に由来しているからです。

親和動機とは人と仲良くする事によって得られる幸せです。

パワー動機とはまるで異質な世界です。

男でも女でも一般的に仕事にやる気があり、
勝ち負けに拘って出世して行くタイプはパワー動機が極めて強い傾向があります。

恋愛においてもそう考えてしまうのです。

常に他者を意識してしまうのです。

美人やイケメン、財力、地位、学歴などに強く拘るタイプです。

しかし、このパワー動機を非常に強く持ってしまった場合、
決して幸せにはなれません。

むしろ家庭は崩壊すると考えた方が良いでしょう。

当然です。

ここには勝ち負けしかないからです。

つまり、より美しい人が目の前に現れたらあっさりそっちに行くでしょうし、
よりお金持ちが目の前に現れたらあっさりそっちに行くのがパワー動機の根本理念だからです。

恋愛や結婚を勝ち負けで見てしまったらこうなってしまいます。

実際にパワー動機が強いと思われる人達の家庭は崩壊してしまうケースが非常に多いのです。

もし、財力や美貌だけで幸せになれるのならこんなに簡単な事はありません。

しかし世の中の大富豪の離婚が多いのは何故なのでしょうか。

今回は説明が厄介な「達成動機」の説明は省略します。

これはまた別の機会に。

さて、ここで考えなくてはならないのが「親和動機」です。

これは人と仲良くしたいと考え、仲良くなった時に感じる幸福感の事です。

好きになってしまった女性に「好きだよ」と言い、相手も「私も大好き」と言い、
抱き合う・・・これこそが親和動機の最たるものです。

この感覚は何物にも代え難い非常に強烈に欲する感覚であるかと思います。

とは言え、世の中には親和動機が弱い人がいるのも事実です。

自分の親和動機が強く、相手の親和動機が弱かった場合、悲劇を生みます。

いずれそのカップルは破綻するでしょう。

そもそもが合わない相手と言えます。

また、ここで要注意なのは親和動機が強過ぎる場合です。

このような人は、愛に溺れてしまい、健全なパワー動機を「汚らわしい」と考え、
生涯貧困の中で暮す可能性が一気に高まってしまいます。

そして現実にこの種の人は結構多いのです。

当ブログにおいて主張したい事は、この幸せには3つあると言う理論は非常に上手く出来ている、にあります。

それと同時に、これら3つは全て必要不可欠なのだ、と。

さらに厄介な事に「パワー動機」と「親和動機」はお互い相容れない存在なのだ、と。

つまり。

人間は本質的に矛盾を抱えた存在なのだ、と言いたいのであります。

従って杓子定規に考えて行くと必ず悲劇的な結末を迎えてしまいます。

どこかで上手にバランスを取って3つの幸福を維持しなくてはならないのです。

これを踏み外した場合、一気に不幸になるのだけは間違いありません。

よりよい人生のために。

終わり



余談:さて、ちょっと恐い事実を明記しておきたいと思います。

普通に健康な人なら、年頃以上になった場合、結婚を考えると思います。

しかし、上記の3つは性格に由来していると書きました。

つまり、性格は変えようがないものなので、
もし自分が上記の3つのうち、どれか1つでも欠けていたり、
突出して強く持っていた場合。

恋愛・結婚は上手く行きません。

と言うよりも人生において幸福感を得るのが非常に難しくなってしまいます。

恐い現実ではありますが・・・恋愛や結婚に向かない、あるいは出来ない人。

存在しています。

そして無理に実行した場合、ほとんどのケースにおいて破綻します。

上記3つをよくよく考慮したら当然の帰結と言えるでしょう。