激しく、熱く。:ベートーベンの感動の根本について

ベートーベン・・・・・
 
おそらく、年のイったクラシックマニアにとってベートーベンなんて今さらと言う人も多いかと。
 
せいぜい、後期の弦楽四重奏曲が素晴らしい、と。
 
あるいは第9交響曲の聴き比べか???
 
第5交響曲「運命」・・・・・
 
このド直球な曲・・・・・
 
この曲について真正面から語るのはいささか恥ずかしいのかも知れない。
 
しかし、だ。
 
「運命」の第二楽章にはベートーベンの曲の真髄があると私的には感じている。
 
それは弦だ。
 
弦の動きなんだ。
 
この動画の4分24秒から5分22秒まで。
 
恐くならないだろうか???
 
魂に激しく揺さぶりをかけて来る感覚。
 
恐ろしく静かにソレはやって来る。
 
けれどもソレは揺るぎない確信を持って心の奥底に入って来てしまう。
 
熱い。
 
激しく熱い。
 
そして陶酔へと一気に昇りつめて行く。
 
この感動はベートーベンでしか味わえない。
 
他の如何なる作曲家でもダメだ。
 
この余りにも激しい曲調は人間の聴覚の感性を破壊の限界まで導いてしまうと感じている。
 
ベートーベンは危険だ。
 
しかし、狂気に満ちた世界に身を委ねるのは時に余りにも激し過ぎる感動を呼び起こしてしまう。
 
終わり