アイソン彗星(C/2012 S1)~人類有史上、最大の彗星となるか?~

イメージ 1

アイソン彗星(C/2012 S1)

~人類有史上、最大の彗星となるか?~

現在、秒速26kmと言う猛スピードで火星軌道を通過中のアイソン彗星

この11月末から12月初めには太陽に最接近し、
人類の有史上、最も明るく輝く彗星になる可能性を秘めている。

ちなみに1680年のキルヒ彗星が一番明るかったのでは?とされている。

満月級の明るさとなり昼間でも見えていたそうだ。

そのキルヒ彗星とほぼ同じ軌道で太陽に超接近し二度と戻って来ない非周期彗星とされている。

アイソン彗星はサングレーザーと呼ばれるタイプのもので、
この種の彗星は太陽に極めて接近する。

また、サングレーザータイプの彗星は急激に増光し、非常に長い尾をなびかせる事でも知られる。

凄いものになると太陽に激突したり、太陽の熱で蒸発したり、あるいは分裂したりする。

ただし、彗星の光度がどのくらいになるのかは実のところ来てみないと分からない。

外れる事も相当多い。

良い方に外れる事もある。

いずれにしても。

もしも順調に増光して予想通りの非常に明るい彗星となった場合。

2012年5月の金環日食なんか問題にならないくらいの盛り上がりを見せるだろう。

昼間でも見え、夜には夜空を二分するような雄大な尾をなびかせる大彗星。

古来より人類を驚かして来た天体。

そのあまりの派手な姿と動きから、
未だに「彗星の如く現れる」と言う表現がされるほどだ。

昔の人は彗星を凶兆とも考えていた。

しかし、現代天文学はそのような迷信を完全に払拭させている。

色々な天文現象の中でも特筆すべき大彗星。

人生の中でもそう滅多にはないチャンスが来ている。

と言うよりも。

今、私達は歴史の目撃者となる可能性があると言っても良い。

願わくば人類の有史上、最大の彗星になって欲しい。

そして、それを記録する事が出来るのを願っている。

終わり



余談:アイソン彗星の観測は日本の場合、北の方が有利ではある。

   最大に輝く時は太陽に近いので、明け方の低い位置となる。

   北海道とか東北地方の方が観測には一応良いが、日本国内なら西の地方でもまあ大丈夫。

   しかし、一番の問題は光害だ。

   彗星の雄大な尾は淡い光なので都市部ではかき消されて見えない。

   空気の綺麗な光害の無い、山間部での観測がベストなのだが・・・・・

   厄介な事に低い位置に彗星がいるので、見晴らしの良い場所でないといけない。

   観測地の選定は想像以上に難しいと思う。

   じっくりとこれから探して行きたい。

   また、これから10月以降、マスコミも大騒ぎして来るはずだ。

   最新の情報を取りながら観測と撮影をして行きたいと思っている。



余談2:段々とアイソン彗星の書籍も出そろって来た。

    天文ファンなら「全て購入が基本」であるかと。(笑)

    月刊天文誌もこれからの3ヶ月はアイソン彗星特集であろう。

    専門誌、書籍、ネット情報、新聞。

    これらの情報を全て駆使して観測態勢を整えて行こう。