中学受験関連本についての考察

中学受験勉強をさせていた4年間、
親として、50冊以上の受験関連本を読破した。

振り返って見ると、大変タメにはなったが注意も必要だと思った。

もっとも優れていて、臨場感あふれる本は、
「偏差値30からの中学受験」(学研)

第一志望校(挑戦校)に一発で合格を決められる子は少ない。
3~4人に1人くらいである。

うちもそうであったが、七転八倒、大変な騒ぎであった。

成功のみを頭に描いて楽観的に受験に臨むのは大切な事だ。

しかし、少なくとも親は失敗も考慮しなくてはいけない。
「落ちた時どうするのか?」
受験校の戦略パターン、心理的ケアを危機管理術として、
想定しておかないと「完璧に倒れます」。
経験者は語る・・・(^^;

それ故、この本こそが「一般の中学受験生」の実態を良く表していると思った。

他の大抵の中学受験の体験談の本は、
大手出版社から出されていて、
筆者の学歴欄を見ると「東大」「早稲田」等々、
かなりの高学歴の方が書いている。
そして大抵、御三家に華々しく合格!!と言うパターン。

確かに「成功例」が羅列してあるので、
方法論を学ぶのには最適であるが、
注意が必要なのは、その子供が「才能のある子」である可能性が高い事。

人間、30人くらいの集団になれば、2~3人くらいは「できる子」がいる。
100人集まれば「かなりできる子」が1人くらいいる。

そういう「才能を持った子」を主体として本が書かれた場合、
そうでない普通の子が真似をするのは大変危険であると思う。

「才能のある子」。
これには絶対に勝てない。
努力を超越した存在と言うのが確実にいる。
しかし、幸いな事に数は極めて少ない。
心配には及ばない。

従って地道な努力。
これに勝るものは無い・・・
と思った。
(--)