歌舞伎と「かっぽれ」

歌舞伎と「かっぽれ」

日曜日に深川江戸資料館で「かっぽれ」を観て来ました。

歴史についても教えてもらえとても楽しい時間を過ごすことが出来ました。

寄席通いをしておりますと、
時折落語家が「かっぽれを踊ります」と言って、
ユーモラスな踊りを見せてくれる場合があります。

「かっぽれ」は江戸で有名ですが、
元々は大阪の住吉踊りなのでは?と言う説もあるそうです。

いずれにしても「かっぽれ」は江戸っ子の伝統的な粋な踊りとして、
今でも様々な場所で踊られています。

実は歌舞伎でも踊られるケースがあります。

その元祖は江戸時代末期から明治時代の初めに活躍した九代目市川團十郎と言われています。

九代目は庶民の娯楽だった歌舞伎を色々整理して高尚な演劇にして行った人であり、
「劇聖(げきせい)」とまで呼ばれた人です。

当時は活歴と言う歴史劇ばかり上演していたそうです。

ところが(一説によると)そんなある日、
客から「つまらないぞ!!かっぽれでも踊れ!!」とヤジが飛んだそうなのです。

そこで九代目は腹を立てるどころか面白いかも知れないと「かっぽれ」を歌舞伎に取り入れたそうです。

その歌舞伎舞踊が「初霞空住吉(はつがすみそらもすみよし)」です。

歌舞伎には高尚な演目もありますが、
想像以上に砕けた内容もかなりあります。

舞踊に至っては澤瀉屋さんに伝わっている「なめくじ踊り」など変態と言ってもいいくらい笑いを誘う演目もあります。

高尚な演目をやっていたと思ったら次の話はいきなり下ネタとかざらにあります。(笑)

歌舞伎の面白さはそういうところにもあるなと私は思っております。

「かっぽれ」と歌舞伎の関係。

出掛けて行ったら思わぬ収穫がありました。

終わり