歌舞伎座と席による客層の違いについて:「溜息」編(笑)

歌舞伎座は明らかに自分の座る席よって客層が大きく変わります。

まあ、4階一幕見席ならフルで観ても4000円と、
桟敷席なら20000円ですから、
経済的な格差を感じるのは当たり前としまして。(苦笑)

今回取り上げたいのは「溜息」です。

実は4階一幕見席の客は大きく2つに分かれます。

超初心者かベテランか。

超初心者には外国人も多く含まれています。

彼らには顕著な特徴があります。

「もの凄く静か」です。

不思議な事に、一幕見席にいる明らかにスレッカラシ(笑)と思われるベテランも、
ほぼ間違いなく「もの凄く静か」です。

従って、一幕見席は明らかに1~3階までの指定席よりも、
確率的に静かに鑑賞できる可能性が非常に高いです。

反面、意外にも良い座席周辺部の人は良くも悪くも何らかの声を発する人が多いです。

ただし、音羽屋!!とかの大向うは3、4階席の「男性しか」声を掛けてはならないという伝統的なしきたりがあるのは例外とします。

メチャクチャ美しい場面では、指定席の、特に中高年の女性は間違いなく、
「はぁ~」だとか「あああ~」だとか溜息を漏らします。(笑)

この感覚、周囲にも伝染して、結構盛り上がってしまう雰囲気を形成して面白いです。

反面、したり顔で隣の友達らしき人に話し掛ける人がいる割合が多いのも指定席の特徴ですが。

おそらく指定席には誘惑ショップ群などが完備しておりますから、
歌舞伎座内に入った瞬間から気分はマックスになるようになっているせい???

一幕見席にはトイレと飲み物の自動販売機しかないせい???

まあ、何故そうなるのか?という理由はともかくとしまして。

実に面白い傾向であると私的には思っております。

観劇に集中する、と言う一点においては間違いなく4階一幕見席に軍配が上がります。

しかしトータル的なエンターテイメントと考えた場合、
指定席が圧倒的なのは言うまでもありません。(苦笑)

終わり



追記:

4階一幕見席は指定席とは隔離されています。

4階席から指定席へは行けないのです。

出入口も別に設定されているところがミソです。

「超マニアックな歌舞伎の話」へ続く