マニアックな歌舞伎の話:ある劇的な終わり方について

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「マニアックな歌舞伎の話:ある劇的な終わり方について」

※ 当記事は以前書いたのを大幅に加筆修正したものです。

歌舞伎には色々な終わり方があります。

六方、宙乗りなどはその最たるものです。

もちろん私も大好きなのですが、
然り気無く非常に好んでいるマニアックな終わり方があります。

ただし、この終わり方を満喫するには、
3階席もしくは4階一幕見席でないといけません。
(追記:1、2階でも東西袖席は含まれます)

また、最終演目でやってもらわないといけません。

ある種の演目において歌舞伎座が仕掛けてくる演出なのですが、
必ずしも「この演目」と決まってないようなので厄介です。

歌舞伎座の2階席の前端には提灯がずらりと並んでいます。

↓提灯の感じがよく分かる動画↓
https://youtu.be/AIAl_EMFWbU

当然、演劇の最中は客席側の照明は全て消えています。

劇が終わる最後の最後の場面で大見得をキメた時。

柝が1つチョーンと打たれます。

この瞬間、客席側の全照明が点灯するのです。

3階席以上から見ていると、提灯も一斉に点灯するのが見えて素晴らしく劇的な効果をもたらすのであります。

その後、柝が連続して打たれ幕となります。

現代劇や映画館では先ず見た例がありません。

歌舞伎座でこれをやられた場合、帰る時、あ~歌舞伎を観た~と、しみじみしながら4階から階段を降りて行くのであります。

この演出に気付いている人いるのかな?とよく思っております。

終わり