転勤と日本人と働き方改革

※ 大変申し訳ございませんが、当記事では初コメントを受け付けておりません。
  内容に関わらず削除対象にするのをご容赦下さい。

先日、ネットだったかテレビだったか忘れているが、
どこかの大学教授が以下のような意見を述べていた。

「最近の若者は転勤を嫌がるようになっているとか。
 仕事への認識が甘い。
 だんだんとダメになっている。」
と言うような主張だった。

また最近テレビを点けたら偶然転勤の話題で、
女性アナウンサーが「私は転勤をして人間的に成長できたと思ってます」
と、肯定的な発言をしたらゲストで来ていた専門家が、
≪転勤を理由に仕事を辞めた人は20%以上≫
と言う統計を挙げてきて、驚かせていた。

さらに池上彰氏の番組でも、
≪転勤制度があるのは実は日本だけ≫
と言う驚くべき事実を取り上げていた。

もちろん外国にも無い訳ではないが、
大抵は幹部を現地に送るケースくらいで、
日本のように異様に多くの社員を転勤させるのは有り得ないと断言していた。

それもそのはず。

外国では最初の労働契約で、
「どこでどのような仕事を何時間する」と言うのが明記されているからで、
企業側の勝手な理屈で社員を転勤させることはそもそもできない。

このような転勤制度が日本で確立したのはどうも戦後らしい。

古くからの習慣と言う訳ではないようだ。
(江戸時代の参勤交代など特殊な例はあろうが)

もっとも当時は終身雇用が普通だったから、
ある意味、社員も受け入れていたが、
終身雇用が崩れた今、当然のように不満が続出して来たと言える。

多くの日本人は勘違いしている。

転勤は日本だけに限定された異様な雇用システムであり、
企業内にいると、ある種の洗脳を受けてしまい、
当然のシステムだと思ってしまいがちだ。

従って前述したような大学教授まで出現して、
当人だけはまるで分かっていない異様な意見を堂々と述べる事態になってしまう。

日本人は自分を幸福だとは思わない率が、
毎年先進国では最低で、その記録を更新し続けているが、
転勤のような習慣を受け入れているような資質ではそうなるだろうな、
と厳しいようだが、そう思ってしまう。

由々しき問題だ。

終わり