TOKYO 冬1975
「TOKYO 冬1975」
毎年この時季になると小学生時代を思い出す。
冬休みに入ると私は毎晩のように天体望遠鏡で星を見ていた。
都心の冬は快晴が続く。
快晴の連続・・・天文ファンにとってこれほど有難いことはない。
乾燥した北風が強く想像以上に寒いが、
それでも天文大好き少年にとっては寒さなどどうと言うことはなかった。
自宅近くの空が良く見える場所でいつまでも見ていた星。
夜9時頃になるとカ~ン、カ~ンという音が聞こえてくる。
「火の用心」だった。
初めて見た拍子木を打つ二人組の男の姿に何故かドキドキした。
今でも私はこの季節の夜、拍子木の音が聞こえると何となくワクワクする。
ハッと気付くと、そこはやはり子供。
手が寒さで震えていた。
「さあ、早く家に入りなさい」と絶妙のタイミングで母が呼びに来る。
そして今でも私が夏よりも圧倒的に冬を好んでいるのはこのせいだと思っている。
終わり
余談:
あれから何十年もの歳月が流れ、もういい歳をした中高年になっている。
しかし自分はあくまでもこの分野においては。
あの頃とまるで変わっていないと思っている。
むしろ機材が進化している分、より悪質になっている、とも。(笑)
毎年この時季になると小学生時代を思い出す。
冬休みに入ると私は毎晩のように天体望遠鏡で星を見ていた。
都心の冬は快晴が続く。
快晴の連続・・・天文ファンにとってこれほど有難いことはない。
乾燥した北風が強く想像以上に寒いが、
それでも天文大好き少年にとっては寒さなどどうと言うことはなかった。
自宅近くの空が良く見える場所でいつまでも見ていた星。
夜9時頃になるとカ~ン、カ~ンという音が聞こえてくる。
「火の用心」だった。
初めて見た拍子木を打つ二人組の男の姿に何故かドキドキした。
今でも私はこの季節の夜、拍子木の音が聞こえると何となくワクワクする。
ハッと気付くと、そこはやはり子供。
手が寒さで震えていた。
「さあ、早く家に入りなさい」と絶妙のタイミングで母が呼びに来る。
そして今でも私が夏よりも圧倒的に冬を好んでいるのはこのせいだと思っている。
終わり
余談:
あれから何十年もの歳月が流れ、もういい歳をした中高年になっている。
しかし自分はあくまでもこの分野においては。
あの頃とまるで変わっていないと思っている。
むしろ機材が進化している分、より悪質になっている、とも。(笑)