子供の留学とキャンプと自動車と

独身時代はずっとセダンタイプの乗用車に乗っていた。

結婚してからもずっとそうだった。

離婚した後もずっとそうだった。

しかし子供が小学生になった時、キャンプを始めた。

するとセダンではほとんど役に立たないことが分かり、
ワンボックスカーに買い替えた。

以来、私はずっとワンボックスカーに乗っている。

これは大変便利でキャンプ以外の自分のアウトドア系の趣味とも合致して大変重宝している。

そして娘は自動車での移動を大変好んでいる。

中学生以降の美術館巡りを中心とした移動時もワンボックスカーに乗って常に移動していた。

塾で遅くなった夜の迎えも、アルバイトを始めて遅くなった夜の迎えも、
常にワンボックスカーを使用していた。

自動車に乗り込んで来た娘は常に私の後ろの座席の定位置に座る。

エンジンをかけて発車前の一連の安全確認の1つに、
必ずバックミラーで娘が乗っているかの確認をもう1回するのがクセになっている。

娘が留学してしまった今。

自動車の使用頻度は格段に低くなっている。

昨夜、駅前まで行くのに、天気が悪かったので久し振りに自動車に乗った。

安全確認の一連のいつもの動作。

だが、ルームミラーに娘が写っていないのに気付く。

こういう瞬間に孤独の恐さを実感する。

終わり