男の嫉妬

これから書く感覚は普通の男女の「いわゆる恋愛」における嫉妬のことではありません。

男が、ある特定の「女性」に対して抱く嫉妬のことについてです。

男と言う存在は、小学生くらいがその頂点なのですが、
最初にとる基本行動パターンとして「男同士で遊ぶ」のが絶対になります。

これは小学校卒業時点まで続きます。

けれども小学校高学年くらいから一部に徐々に違う価値観に興味を抱き始めるのです。

それは中学時代になるとほぼ確定して行きます。

もちろん女性と言う存在です。

それでも若い男達はスポーツなどを通じて、
より強い男同士の結束の世界を重視してもいます。

ところが、中学生以上になりますと、
容姿に恵まれた一部の男は実際に女性との交際を始めます。

今まで付き合いが凄く良かった仲間が女性との交際を優先させる事態に直面してうろたえるのです。

もっと言うと、親友だと思っていた男が女性と付き合い始めた途端、
自分を蔑ろにする、として唖然となります。

もちろん、自分自身も女性と付き合いたいのですが、
こればっかりはそう簡単には行かない現実があります。

この時、親友の付き合い始めた女性に対して嫉妬心を抱く男は非常に多いと感じています。

「付き合いが悪いぞ、おまえ」などと言い始めます。

「なんかあの女、変じゃない?」などとあからさまに言う者すらいます。

小学生の時は「おまえ、女なんかとイチャイチャしやがって」と言う例の常套句を使用して、
辱めようとしますが、
大人になると、もう少し巧妙な言い回しで嫉妬心を表現してくると感じます。

この感情は間違いなく嫉妬であると思います。

今までは一番の仲間だと思っていたのに何故?・・・と。

この問題はもっと歳を取ってからも「仕事と家庭の問題」としてずっと付きまとってきます。

この時、仕事を優先してしまった場合、そしてその仕事が家庭を全く省みないことを平気で要求してくるものだった場合。

「オマエ、女なんかとイチャイチャしやがって」と言って辱めを受けたモテる小学生男子が、
仲良くしている女子に冷たくして関係が破壊される構図と全く同じことが起こります。

この、男性自身がもっている、男性同士の仲間意識から起きる嫉妬は非常に性質が悪いと感じています。

日本において顕著に見られる、家庭を全く省みない長時間労働が大問題とされていますが、
この根底には上記の男の嫉妬が絡んでいるような気がしている今日この頃であります。

終わり