「古楽器とパイプオルガンの響演」農村伝道神学校支援 バロックコンサート

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2016年3月12日(土)

古楽器とパイプオルガンの響演」農村伝道神学校支援 バロックコンサート

日本基督教団 まぶね教会(神奈川県・柿生)

今日はブログ友達のソナタさんのコンサートに行って来ました。

そもそもプログラムを見た時に嫌な予感(笑)がしたので、
早く行きたかったのですが、今日に限って午前中ギリギリまで仕事があり、
終わり次第、バスに飛び乗って向かったのです。

幸い、乗り継ぎがとても上手く行き、開演の1時間ほど前に着いたのですが、
やっぱり会場に向かうバスには既に大勢の人が乗り込んでいました。

相当混雑するのでは?と思ったら、想像を遥かに超える大混雑でした。

席はアッと言う間に満席に。

そして何と教会の人が補助席まで会場内に沢山入れてくれたのですが、
それでも間に合わず、会場の扉を開け放して、会場の外にまで椅子を沢山置いたのですが、
それも全部満席になるほどの超大盛況でした。

古楽器を使用したバロックコンサートは想像以上に人は求めているのかな?と思った次第です。

私的にはとても素敵なコンサートでした。

これは自分だけの感覚ではなく、帰りの混雑するバスの中で、
「プログラムの組み立てがいい。全然飽きないで楽しめたし実に良かった。」と絶賛している人がいました。

確かに、パイプオルガンのソロと古楽器のアンサンブルと長調短調をとても上手に組み合わせていたので、
曲ごとに斬新な感覚にさせられて楽しめたと思います。

やっぱり生のコンサートっていいな、と思いました。

そして、つくづく自分はこの古楽器を使用したバロック音楽を非常に好んでいるのだ、と改めて強烈に意識させられました。

リコーダー、バロックオーボエチェンバロヴィオラ・ダ・ガンバを使用するドゥ・プティ・ノトの演奏は、
荻窪教会で開催されるようになってからは全部聴いていることになります。

今回は川崎市の結構な奥地である「まぶね教会」でのコンサートでした。

農村伝道神学校支援・・・・・

一体どんな場所だ?と思ったのですが、
入った途端、ここは相当音楽好きの人が多い教会では?と思わされました。

コンクリートの打ちっぱなしの会場。

目の前にド~ンと鎮座しているパイプオルガン。

期待できる雰囲気満々でした。

ところどころで牧師さんのお話もあるのですが、これがまた実に面白い。

バッハは教会で演奏されてこそ、と思うのであります。

さて。

プログラム解説。


第1部 

・「来ませ、聖霊、主なる神」に基づくファンタジア BWV 651 J.S.バッハ(オルガンソロ)

そもそもこの曲がプログラムに入っていた段階で私の中では「Go!!」でした。

BWV 651は非常に好んでいる曲です。

この曲は私的なイメージではバッハの「力の音楽」と思っています。

最初、オルガンの最低音部をペダルで鳴らしっ放しにします。

同じ曲調としてはトッカータとフーガ ヘ長調 BWV 540のトッカータがあります。

初めてこの曲を聴いたのは東京・赤坂にあるサントリーホールのパイプオルガンでした。

ズゴォゴゴゴォーーーーーーーーーーーッと超ド迫力の重低音がズーッと鳴り響きながら、
不協和音をものともせずに激しく上下動を繰り返します。

その迫力たるや。

ぶっ飛んでしまいました。

以来、今回のBWV 651を含めて、この種の曲は「力」それも「圧倒的な力」であり、
揺るぎない確信と自信に溢れながら、傲慢に演奏されるべきだ、と思っていました。

神とは本当にいるのだ。そしてこのように現れるのだ、と。

しかし、今回の演奏は・・・・・

最初、違う曲なのか?と思ってしまいました。

けれども確かにBWV 651なのです。

何とも優しく、柔らかく、全く違う印象です。

演奏者の個性もあるのでしょうが、後から理由が判明しました。

今回使用されたパイプオルガン。

全てが木製であった、と。

非常に拘って作られた木製のパイプオルガンの音色。

自分の中にあったBWV 651感を見事に覆されました。

これはこれで実に面白くも興味深い演奏でありました。

参考演奏:https://youtu.be/O5isYiTEUE4



・2本のリコーダーのためのソナタ第5番 ト短調 Op.29 J.B.ボアモルティエ(アンサンブル)

2本のリコーダーだけで演奏される曲。

ボアモルティエ・・・・・

ドゥ・プティ・ノトのコンサートで初めて知った作曲家。

しかし、月日の流れは早いもので、今の自分にとっては普通の作曲家になっているところが凄い進歩であります。(笑)

参考演奏はユーチューブでは見つけられませんでした。



・リコーダーとオーボエヴィオラ・ダ・ガンバのためのトリオ・ソナタ ハ短調 TWV 42:c2 G.Ph.テレマン(アンサンブル)

個人的に何が好きってバロックオーボエの音色です。

バロックコンサートでこれが登場すると映える映える。

オーボエについて説明してくれて知ったのですが、
何と現代のオーボエは部品が最も多い楽器だそうです。

元々バロックオーボエは演奏が難しかったため、色々な器具を付けて今のオーボエに至っている、と。

バロックオーボエ奏者から見ると現代のオーボエはマシーンに見える、と言っていたのが面白かったです。

テレマン

これまたもうバロックコンサートの定番であります。

安定的に良い曲が多いと感じています。

参考演奏:https://youtu.be/5PKKqQSPKi8



ここで15分の休憩。



第2部

前奏曲 ハ長調 BuxWV 137 D.ブクステフーデ(オルガンソロ)

参考演奏:https://youtu.be/xS-IeYqokQw



・「高き所では神にのみ栄光あれ」G.ベーム(オルガンソロ)

参考演奏:https://youtu.be/wiaAXp3xb_o

続けて2曲、オルガンソロ。

ブクステフーデはさすがにバッハに大きな影響を与えた作曲家だけあります。

ところどころユーモラスな展開もありながら迫力あるオルガン演奏を楽しめました。

オルグベーム

初めて曲を聴きました。

あ~教会音楽だな~と教会で聴きながらしみじみする、そんな曲でありました。



・2本のリコーダー、通奏低音のためのトリオ・ソナタ ヘ長調 HWV 405 G.F.ヘンデル(アンサンブル)

参考演奏:https://youtu.be/pIBshGf4pYA?list=PL096F44D1230608D4

https://youtu.be/s-u6aI-tS0Q?list=PL096F44D1230608D4

https://youtu.be/XjjhxFbCUFA?list=PL096F44D1230608D4

ヘンデル

何か個人的には妙に安心できる作曲家です。

この曲も如何にもなヘンデル的な展開をします。

そしてバロック音楽そのものです。



・「忠実な音楽の師」より2つのヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ ト長調 TWV 40:107 G.Ph.テレマン(アンサンブル)

さて、ここで普通のコンサートでは絶対に有り得ないことが起こりました。

それは演奏者が楽器の種類を変えることです。

チェンバロを弾いていたソナタさんがヴィオラ・ダ・ガンバを演奏しました。

考えてみると私が初めてソナタさんの演奏を見たのは当時始めたばかりのガンバ演奏でした。

その後はずっとチェンバロ演奏。

何とも不思議な感じがすると共に、複数の楽器を演奏するのはやはり観客に非常に大きなインパクトを与えます。

チェンバロの後ろに弾かれないヴィオラ・ダ・ガンバが置いてありましたが、
ここで初使用となり、観客も「ぉお!」と驚いていました。

ヴィオラ・ダ・ガンバ2台だけの何ともシブい曲。

この曲は通常はヴァイオリンやリコーダーで演奏されることが多いそうです。

ガンバによる参考演奏はユーチューブでは見つけることができませんでした。



・リコーダー、オーボエヴィオラ・ダ・ガンバのための室内協奏曲 ト短調 RV 103 A.ヴィヴァルディ(アンサンブル)

最後はヴィヴァルディ。

曲の説明ではイケイケと表現しておりましたが、
確かにイタリアン。(笑)

同じヨーロッパでもバロック時代から既にドイツ、フランス、イギリス、イタリア等々、
個性はまるで違うな~と意識させられます。

ともかく個人的には非常に楽しめたコンサートでありました。

参考演奏:https://youtu.be/hl5Cx2JJBLY

おっと。

アンコール。

J.S.バッハ 世俗カンタータ「楽しき狩こそ我が悦び」より第9曲アリア「羊は安らかに草を食み」(ソプラノ付き)

まさかのアンコールのためだけにソプラノが登場。

とても有名で安らげる曲で幕となりました。

参考演奏:https://youtu.be/js6LweVZWFI



非常に充実した気分で帰路につきました。

混雑したバスも何のその。

あ、しかし・・・柿生の駅前でお腹が減り過ぎて迷った挙句におにぎりセットを食べてしまいましたが。(笑)

終わり