SNSの人物特定は簡単に出来る事実

人物特定について、前回の記事をもう少し掘り下げてみたいと思います。

ブログやツイッターは匿名が基本です。

そこでついつい過激な記事を投稿してしまう人は後を絶ちません。

人物特定なんかそう簡単に出来る訳がないと思っている人は甘いです。

炎上した場合、ほとんどのケースにおいて人物特定がされてしまいます。

犯罪絡みだったら間違いなく当人はおろか家族の写真まで晒されてしまうハメになります。

どうしてこんな事が可能なのか?

ネットに詳しい人ほどIPアドレスがどうたらこうたらなどと言う事を語りたがります。

つまり書き込まれたコメントからIPアドレスを取り出して、
ブログ会社に情報の開示を求めてどうたらこうたら。

そんな手法では、警察でもない限り人物特定は無理です。

と言うよりも実際に行なわれていますが時間がかかり過ぎます。

では何故、ネット上では警察力もないのにいとも簡単に人物特定が出来てしまうのか???

これは起こった事実とそれに対するアプローチの仕方が全く違うから出来ると考えるべきです。

分かり易く述べたいと思います。

先ずは極端な例で考えてみます。

炎上するような事件とは、
必ず日時、場所、事件内容がはっきりしています。

例えば、来店した芸能人をお店の関係者がSNSで茶化してしまい、
炎上するケースがあります。

この時、投稿する人は匿名だからバレやしないと思い込んでいます。

しかし、これは大間違いです。

仮に店名をボカし、来店した芸能人名もボカし、
場所や日時や事件内容もボカしたら炎上などしやしません。

けれども反面、そんな記事は誰も読みやしません。

それは投稿しようとする当人も分かっているため、
ついついウケを狙って芸能人名を挙げてしまいます。

すると、これは個人名を自ら特定した訳ですから、
当然、内容如何によっては攻撃された芸能人本人もしくは関係者の目に触れる事になります。

悪質だった場合、芸能人は自分のツイッターやブログ、FBなどでその事実をあきらかにします。

例えば、先日行った○×店での出来事だと思う、などと。

芸能人のSNSの読者は桁違いです。

非常に大勢の人の目にその投稿した内容が白日のもとに晒される訳です。

すると怒ったファンは犯人の特定を開始します。

大勢の人が犯人の過去の投稿をベースにしながら調査する訳ですから、
○×店と分かった段階でほぼ突き止められたも同然です。

さらに店側としては信用問題にもなりますから徹底した犯人探しをします。

そこであえなく御用、と。

これは相手が芸能人でなくても同様です。

仮に一般人だとしても、事件性のある問題なら一気に炎上し、
人物特定がされてしまいます。

事件とは特定の条件下で起こったものですから、
その時その場所にいた者からするといとも簡単に人物特定に結びついてしまうのです。

前回の記事でも挙げたように、
たかが校内のケンカくらいなら大丈夫と思ってもダメです。

校内のケンカと言う時点で既に特定条件が完璧に出揃っているのです。

「クラスでケンカなう」と現在進行形の事件を現地でアップしてしまったとします。

すると先生はこの段階で検索をかける訳です。

SNSの投稿はご丁寧に何時何分と表示される訳ですから、
それだけで「日時の特定」を自ら曝け出した事を意味します。

いつ、どこで、何を。

現場にいる者からすると、その呟きは待ったなしで押さえられる訳です。

ちなみに注意深い芸能人の場合はレストランなどで危ないと思ったら、
SNSの投稿をチェックするそうです。

そして現場を押さえる、と。

このような感覚が投稿者には欠如しているのです。

匿名だから分かる訳がない、と。

どっこい、SNSの手段は限られています。

大勢の目に触れるためのSNSとは今やツイッターがその代表格でしょう。

フェイスブックやLINEで友達同士で呟くのなら、
それは私的な行為と言っても良いかと思います。

問題はツイッターでもブログでもフェイスブックでも公開記事にある訳です。

公開記事においてリアルタイムで人物名や場所、事件内容などを書いてしまったら最後、
それはもうアウトと言って良いでしょう。

ちなみに鈍い芸能人はツイッターの呟きから簡単に今いる場所を特定されてしまう事が実験として判明しています。

反対に鋭い芸能人はツイッターでの呟きも時間差で投稿するため、
絶対に場所が補足される事はありません。

これまた実験結果で判明しています。

自分の情報をどこまで書くのか?は人によって様々です。

SNSで何を自分はしたいのか?を今一度明確に確認する必要があるかと思います。

次に、執拗な嫌がらせ書き込みをしている者の人物特定について述べてみたいと思います。

一体どこの誰なのか???

この場合、その人物の目的によって人物特定の難易度は大きく変わってきます。

あくまでもネット上だけの誹謗中傷でしたらそれほど恐れる必要はありません。
(非常に不快ですが、現在のYahoo!ブログには様々な防衛手段が用意されています)

問題は、こちらの人物特定をして来た上で、
直接的な攻撃を加える意志が見えた場合です。

こういう時は、本気で即座に対応を取らないと命取りになります。

変質者と思って間違いありません。

警察への通報はもちろんのこと、専門機関(ネットトラブル専門の弁護士や団体)も利用すべきです。

ただし、直接的な攻撃を加えようとした場合、
相手もこちらに接近する必要がある事を十分に理解しておく必要があります。

相手の要求が一体何なのか???

これを冷静にチェックする必要があります。

脅威査定と言う専門家の判断が必要になってきますが、
これは現在でも全ての警察署が出来るようなものではありません。

一部の警察署や専門機関に限られているのが現状です。

いずれにしても、犯人がこちらに接近して来る時、
必ず何らかの要求をして来ます。

それが大変重要なキーポイントとなります。

具体的な例を挙げますと、
最も多いのはブログの場合、
男性が女性ブロガーに対して直接的な出会いを求めてくるケースです。

このようなケースは、必ず接近して来て、
具体的に会うのが目的な訳ですから、
会う日時や場所を指定し、なおかつ自己紹介をして来なければ話になりません。

先ほども述べましたように、何らかの日時、人物名のほのめかし、内容を挙げて来たら。

一気に相手の人物特定が出来てしまいます。

つまり、相手もこちらに何らかの情報を提供しない限り、
直接的な攻撃など出来る訳はないと言う事実があります。

人物特定において、最大の問題は「直接的な攻撃の有無」にかかってくるのです。

ネット上だけで済むのなら、不快ではありますが、ある意味問題は無いとも言えます。
(名誉棄損などはもちろん大問題ですが)

要するに、SNSでのトラブルは自らが妙な情報を提供した時に発生する訳です。

いつ、どこで、誰が、何を、どのように、と詳細に書き込んだ時に起こるのです。

これらを全てボカしたら面白い記事なんかにはなり得ません。

事件性も一気に少なくなります。

この扱いが非常に難しいと思うのです。

いずれにしましても。

人物特定は、ある条件が出揃った時、
実に簡単に出来てしまうと言う事実を認識しておくべきかと思います。

攻撃する側もされる側も、です。

終わり