ある特定の典型的音型を聴いた時に湧き上がって来る何とも形容し難い感情について

例えば。

バッハ。

半音階的幻想曲とフーガ BWV 903

この動画だと7分14秒から7分21秒までの7秒間。

展開して行く三声の対位法音楽。

しかし突如、何とも言えない上下動を7秒間繰り返す。

低音と高音が一見するとデタラメにバトンタッチしているようにも聞こえる。

しかし、これは間違いなく揺るぎなく完璧で典型的なバッハの音型だ。

この展開に私はバッハを感じ、心の奥底から、ある種独特な感情が湧き上がって来る。

激しい感動ではない。

何とも形容し難い、バッハ音楽を聴いていると頻繁に感じる、バッハ音楽だけに感じる、極めて特殊な感情だ。

あ~、私はコレを取り分け好んでいるのだ、と思う。

終わり



余談:随分と昔。

ある女性から「貴方と私の音楽的な感性は同じなのだと思う」と言われた事がある。

ドキッとした。

音楽的な感性が同じとは極めてエロティックでもあるかと。



https://www.youtube.com/watch?v=sFn_zVOlDAo&feature=youtube_gdata_player