専門家やプロの意見の罠について:「~の基本」シリーズの真意

最近、私は「~の基本」と言うちょっと偉そうなタイトルの記事を沢山書いています。

何で専門家でもプロでもないオマエがそんな記事を書いている?とお叱りを受けそうではありますが。

実は明確なある視点を持って書いております。

私は職業上、ある分野の専門家と接する事が非常に多いのです。

この時に昔から専門家・プロと呼ばれる人達の視点と、
実際のユーザーの視点がズれている事に気付いておりました。

ちょっと分かり辛いと思いますので具体的な例を挙げます。

例えばカメラが好きになり、新しいカメラを買って沢山写真を撮り、
ネット上で発表してみたいと思った人がいるとします。

その本気度が高ければ高いほど、当然ネット情報だけでなく、
キチンと編集された書籍も購入して読書をすると思います。

何故ならネット情報は出典が非常に不明確で、
正確さに欠けるので入門書としては危険過ぎるからです。

この時に読む本はほとんどがプロによって書かれた入門書です。

もっと言うとカメラマンが書いた本と言っても良いと思います。

市場に出回っているカメラの入門書のほとんどはカメラマンによって書かれていると言えます。

また、私達自身も専門家やプロの意見を聞きたいと願っています。

しかし、実際に読んでみると大抵の入門者には大きな違和感を感じるケースが多いと思います。

もちろん、基本的なカメラの扱い方、操作方法はさすがにプロなので、
大変タメになる事が沢山書かれています。

しかし、何かが違う、と。

カメラについて具体的に言いますと、
「RAW現像」や「最高級機種」「最高級レンズ」あるいは「撮影方法」などです。

恐ろしく詳しく、緻密で、最大の努力と面倒臭さが要求されて来ます。

要するに「カメラに人生の全てを捧げなさい」と言われているような気にすらなります。

つまり何をここで言いたいのかと言いますと。

専門家・プロは、生活の全てをソレに捧げていると言う現実の問題なのであります。

彼らにとって、例えばカメラマンにとっては1日24時間のうち、
おそらくは12時間以上、カメラに費やしていると思われます。

プロなら当然でしょう・・・・・

しかし、素人である99%以上のカメラ愛好家は違います。

週末にせいぜい1日いっぱい撮影の日を持てれば上出来なのです。

毎日12時間と1週間にせいぜい8時間くらいの違い。

これだけの時間差を抱えている人達の間には、
基本的な考え方において決定的に大きな違いがあるのは当然です。

プロの書いた入門者は確かにタメになります。

けれども、とてもではありませんが、
時間と財力と言う点において大きな隔たりがあると言わざるを得ません。

そんな溝を以前から私は感じておりました。

そこで微力ではありますが、
少なくとも自分が興味を持っている分野においては、
「素人のユーザー目線」からの意見を書きたいと思い実行している次第なのであります。

私の書く「~の基本」シリーズは決して上から目線のプロのモノではありません。

買ったは良いけどどうしたらいい?的な素人の現実的な悩みを書き綴ったものであります。

それ故、かなり実践的であると自負しております。

特にブログの基本シリーズは実際に私が経験した事をベースに書いておりますので、
非常にリアルで、読まれた方もこれからおそらくは経験してしまう可能性のある問題です。

お役に立てて頂ければ幸甚に存じます。

そんな感じでおります。

よろしくお願い申し上げます。

終わり