2013年4月29日(月・昭和の日)
荻窪教会
↑会場風景
プログラム前半
Allegro/Grave/Allegro
ジョン・ルイエ
Largo/Allegro/Largo/Allegro
Allegro ma cantabile/Largo/Allegro non molto
休憩20分
後半
Adagio/Allegro ma non presto/Adagio e piano/Presto
さて、昨日は非常に慌ただしい1日となった。
メインのイベントは超久しぶりのコンサート。
ともかく普段はコンサートに行ける生活体制ではない。
この日もうるさい娘をなだめるために午前中はデパートに。
特急、速いっ!!
昨年は嵐の中で開催されたバロック・コンサート。
今回は非常に良い天気に恵まれて荻窪教会内の座席は満員御礼。
幸い早い時間に着いたので先ずは座席を選んだ。
個人的にガンバの低音域、ゾクゾクする。
はい、この場所、大当たりだったかと。
さて、このコンサート、昨年に続いて面白い仕掛けがあると思った。
最初はヘンデルから無難なスタートを。
そして次は・・・・・
昨年はオトテールの作品が演奏された。
オトテール・・・余程のバロック音楽好きじゃないと先ずは知らない作曲家であろう。
しかしこれがまた大変良い曲だった。
今年は「ジョン・ルイエ」・・・・・
知っている人の方が少ないように感じる。
正直、私は初めて聴いた。
そしてこれがまた良かったりする。
Largo/Allegro/Largo/Allegro と、緩急がはっきりした曲。
また、通奏低音の動きが何となく私的にはバッハっぽくて興味深かった。
最後は明るくバッハの長調で〆ようと言う感覚が伺われた。
そして今回、非常に素晴らしいと感じた事がある。
それは「呼応」だ。
これは、一世時代前には有り得ない事である。
繰り返し簡単に音楽を聴けるようになったため、
私達現代人の聴者としてのレベルは当時の人とは比べようもないくらい発達しているはずだ。
私達現代人の聴者としてのレベルは当時の人とは比べようもないくらい発達しているはずだ。
だが、しかし。
前回も少し記事にしたが、今回はよりはっきりと感じた。
音楽とは、音符だけで構成されていない、と。
それは「呼応」だ。
これだけは如何なる優れたオーディオも絶対に敵わない。
また、楽譜だけを眺めていても分からない。
奏者同士がかわす視線。譜面をめくる音。息遣い・・・・・
それらが混然一体となって音楽とは構成されている、と。
顕著に感じた曲は前半の最終曲のヴィバルディ。
Allegro ma cantabile の中で、チェンバロとガンバが単音で低音を奏でる。
音楽とは「生きているんだ」と思い知らされる。
この楽しさは、残念ながら録音からでは知る由もない。
実際にコンサート会場に足を運んで、間近に奏者を見ない限り分からない。
終曲のAllegro non moltoのオーボエの速い動きにもしびれた。
ヴィヴァルディ、非常に良かったかと。
さて、後半。
これが凄かった。
が、テレマンがまさかこんなに素敵だったとは・・・・・
緩急が非常にはっきりした曲で、2本のリコーダーとガンバ・チェンバロの呼応が実に素晴らしかった。
そして終曲のAllegroは非常に速く激しい。
これには凄くしびれた。
これぞバロック、と。
来ているお客さんもとても興奮していたのが分かった。
いやはやいやはや・・・・・
この曲の素晴らしさは、次のバッハが霞んでしまうほどの良さだったかと。
前回とは明らかに響きが違っていた。
ソナタさんに聞いたら、観客の多さにも原因があるはず、と。
それにしても「これぞチェンバロ!!」と言う音だった。
また、ガンバの激しい動きと低音の響き・・・・・
これは本当に良い。
あ~ゾクゾクしたぁ~♪♪
そして最後に。
短調でゆったりした旋律を奏でられると。
泣きそうになってしまう。
それほど、良い。
これらが合わさったトリオ・ソナタ。
そして「呼応」。
音楽の楽しさの基本を改めて感じさせてくれたコンサートだった。
とても良い1日となった。
終わり
参考演奏: