麻布のK中学時代。
「ミネ」と陰で言われ小ばかにされていた先生がいた。
しかし私と私の尊敬していた先輩は、
この先生は素晴らしく教養があるのを知っていた。
先輩は私に言っていた。
「ミネは教養あるんだけど行動がバカっぽいからみんなから悪く言われている」と。
ある日、口笛を吹いて歩いていたミネと廊下ですれ違った。
すれ違いざま、私はミネに言った。
「先生、ベートーベンの
交響曲第7番第1楽章ですね」と。
くるりと振り返ったミネは楽しそうに言った。
「おっ!!○×君(私)は『通』だね」と。
ちょっと嬉しかった。
終わり