七色に光り輝くY君の話

昔、ヤマハのRZ250と言うオートバイに乗っていた。

土曜日の夜、第三京浜のサービスエリアに行くと、
バイクや自動車マニア達がたむろっていた。

私もよくY君と同じRZ250を2台連ねて行っていた。

ある土曜日の夜中の事。

コーヒーを飲み終えた私達が、
すっくと立ち上がった。

「行くか?」とニヒルにキめ、
私達は2台のRZを急発進させた。

エリアを出るカーブの所で、
前を走るY君が突然七色に輝き出した。

「どうしてコイツはこんなにキレイなんだろう?」と不思議に思った。

理由はすぐに判明した。

カーブに撒かれていたオイルに滑り、
転倒して10mくらい滑走していたからだ・・・(爆)

夜中だと言うのに、すぐに数十人が駆け寄って来た。

「大丈夫ですか~?」と。

すぐに立ち上がり、
「あ、大丈夫です。どうもすみません。」と、実に毅然とした態度のY君。

しかし、状況からして骨折してもおかしくはない状況。

野次馬が去った後、Y君に訊こうとした。

途端、「グワ~・・・イテ~~~っ!!」と蹲るY君。

こういう所で見栄を張るのはやはり江戸っ子である。(爆)

その後、割れてフィラメント線が剥き出しになったウィンカーを見て、
「あ、コレ、もうダメなんだよな。点灯した瞬間、切れちゃうんだ・・・」
と言ってウィンカーを点滅させてみた。

途端、「カーーーーーッ!!ポンッ!!」と言う音を立てて、
光り輝いた瞬間に球切れを起こし、煙が出たウィンカー。
酷く可哀想だった。(爆)

まあ、オートバイ乗りと言う者は誰でもそういう傷を一つや二つ持っているモノであ~る。




余談:そういえば、その後、道路管理センターに電話して、後続の人のために、
   オイルの処理作業車が来るまで交通整理をしていたY君は偉かった。
   ちょっと痛々しかったけど・・・(T0T)



超余談:この話、Y君の結婚式のスピーチで披露した・・・(>0<;v