殺人事件と治安悪化

何度か、このブログにおいて取り上げている事であるが、
今日数字を目にしたので再び書いておこうと思う。

基本的に私のスタンスは、
日本の治安は悪化していない、しかし、元々それほど良くない、と言うもの。

マスコミでは治安の悪化が叫ばれている。

ここに数字を挙げておく。

「1199件」

これは2007年度、日本で起きた殺人事件の認知件数である。

この数字は多いのか?少ないのか?

また、増えているのか?減っているのか?

回答は「戦後、最少の件数である」だ。

また、最近の傾向としてこの中には「かなりの数の介護疲れ殺人」が含まれている事に注意。

ちなみに、我々は過去を美化しがちである。
最近の残虐な事件報道を見ると、相当酷いご時勢なのか、と勘違いをしてしまう。

そこで、再び数字を挙げる。
戦前の日本の殺人事件件数。
1932年「2246件」。

これは、今よりも人口も少なく、科学的な捜査なども行われていない時代の数字である。
実際にはもっと多い事が予想される。

今よりも遙かに多くの殺人事件が起こり、
また、子供など弱者が多く犠牲になっていたのである。

だからと言って、「今は安全だ」などと主張するつもりはサラサラない。

何時の時代にも凶悪犯罪は存在している。

しかし、確率論で防犯活動をする、と言うのが基本的な私のスタンスである。

最後に念のため、殺人事件件数が千数百件で推移している日本は、
世界でも稀な治安大国である。
(くどいようだが、だからと言って安全だと言う気はサラサラない。
 他に危険な犯罪は沢山存在している)