日赤病院「赤レンガ」の恐怖・・・(渋谷区広尾)

西麻布と広尾の境に日赤産院跡(住所としては広尾になる)と言うのがあった。
非常に広大な空き地があり、
また廃墟となった病院があった。

今は「億ション」が立ち並んでいる。
何があったかを知らないであろう、
お金持ちさんが沢山住んでいる・・・(^^;

しかし、当時(40年くらい前)はまだ全部が廃墟ではなく、
「赤レンガ」と言う当時地元の小学生を震え上がらせていた建物があった。

そこは「標本室」であった。

好奇心の旺盛なガキ(私を含め)は良く探険に出掛けていた。

窓から覗くと、色々なヤバい標本があった・・・

ある日、私は正々堂々と見学させて下さい、と言ったら、
すんなりOKされ、中を見せてもらった事があった・・・
1分くらいで限界がきた・・・(^^;

「膝から下の足」「目」「手」「胎児」そして・・・「奇形児」

さて、ここからは親しい友人数人の体験談になる。

ここら一帯は廃墟以外にも自然が沢山残っており、
夏になるとクワガタすら採る事が可能であり、
「赤レンガ」の怖さを除けば魅力的な昆虫採集場所であった。

友人数人が夜中の3時頃に待ち合わせをし、
クワガタ採りに「赤レンガ」にやってきた。

すると、赤レンガの側に「老婆」がいる事に皆が気づいた。

通り過ぎようとした時、話しかけられた。
「すみませんがね~、×△□を落としてしまってねぇ~(何かは聞き取れなかったそうだ)、
 一緒に探してくれませんかねぇ~」

皆がヤバい、嫌だ、と思いながらも、
余りの不気味さに断りきれず、
夜中の3時頃に、草むらを手分けして「×△□」を探したそうだ。

老婆は「ないんだよ~、ないんだよ~」と言い続け、
必死になって草むらを探していたそうだ。

皆も必死になって探していたら、
ふと気付くと老婆はいなくなっていて、
辺りは日の出とともに明るくなっていたそうだ。

日赤「赤レンガ」・・・夏の日の懐かしい思い出である・・・
(--)