ドイツ語

20年ほど前、ドイツ語を習っていた。
ドイツ語を習うのは医者、音楽家、学校の先生や良家の子女が多かった。
生徒達は所謂ハイソサイアティの方々だった。
(もちろん私を除いて)

習っていた場所が渋谷だったのも影響していたと思う。
従って私はかなり異色な生徒だったようだ。
(^^;

休み時間はドイツ人の先生を囲んで優雅なコーヒータイムを過ごしていた。
特に料理上手な有閑マダム達のお陰で素晴らしいお菓子も食せた。

話題はドイツ哲学、文化論、音楽論など多岐にわたっていた。
とても勉強になった。

ある時「Motorrad(独、オートバイ)」と言う単語が出てきた。
先生が私に「乗れますか?」と質問してきた。

「はい、750ccに乗っていました。」と答えると、
周りがどよめいた。
想定外の人種と思われたようだ。

休み時間にオーバー200kmの話しをしたが、
さすがにドイツ人の先生はビクともしない。
非合法でしかスピードを楽しめないのは哀れだね、
と言うドイツ人の先生の感情が痛いほど伝わってきた・・・

周りの生徒も逆に興味を持ってくれたようで、
その後も面白い展開が続いた。

ある日、「マリファナをどう思うか?」と先生が質問した。
ほとんどの生徒が「とんでもないモノだ。絶対禁止」と答えた。

私が「個人的には全く興味無いが、マリファナは解禁すべきだ。」と答えたら、
他の生徒は絶叫した。
しかし、「確かヨーロッパの数国では解禁になってますよね。」
と私が続けたら、
先生は我が意を得たりと言った感じで、
「確かにその通りです。喫茶店のメニューにも載っています。」と答えた。

他の生徒達は絶句した。

良識的日本人の「良識」を打ち砕くのは結構快感だった。
(^^;