NHK BS1スペシャル「独裁者ヒトラー 演説の魔力」

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NHK BS1スペシャル「独裁者ヒトラー 演説の魔力」

大変興味深い番組がやっていた。

ヒトラーの演説を科学的に分析し、
当時熱狂的に支持していた一般国民に本当のところ何を思っていたのかをインタビューしたものだった。

100歳近い歴史の生き証人達が語るそれは、
男も女も悲壮感や怒りなどは一切感じられず、
むしろ懐かしい青春時代を思う純粋な心すら見えた気がした。

多くのヒトラーに関する特集番組は、
おどろおどろしい大量殺戮の映像や、
ヒトラーを狂人として扱いたい意図を感じるものが多い。

また、多くの先進国に暮らす識者連中は、
あんなヤツに騙されるのはバカだとばかりにヒトラーを茶化して自らナチズムの超越者を気取る。

だが私はかねてから識者連中が語るそれに嫌悪感を抱いていた。

何故なら、肥えた豚共が語るナチズム批判など、
真の飢え、真の破滅、真の怒りを前にした途端、
瞬間的に消滅するのが分かるからだ。

飢えた時、肥えた豚共の言葉など誰が理解しようか?

豚は食われるべき存在に成り下がるのは言うまでもない。

この番組ではパン1個1兆マルクと言う超インフレだった当時のドイツの映像を流してくれた。

中年男が首からプラカードを下げて、
「どんな仕事でもします」
と必死に職を探している映像も。

現在おおよそ70歳以下の日本人は国家の破綻を知らない。

従って当時のドイツが破綻国家だったのを体験的に理解出来ない。

家がなくなりパンがなくなり、挙げ句に家族が離散する悲劇を想像できないで語るナチズム批判は意味がない。

ナチズムの真の恐さは飢えた時にこそ現れる。

そのような時に巧みな演説と、実行力を見せ付けられた場合、
従わない方がどうかしている。

だからこそナチズムは恐い。

巧みな演説や洗脳は恐くない。

経済さえ上手く回っていれば。

事実、今のところ日本は相変わらず不況ではあるがナチズムの台頭の心配はない。

むしろ破綻した経済や破綻した国家と言う悲惨な現実こそが恐いと思うべきだ。

現在の日本国首相をヒトラーに例える人もいるが、
それは余りにも無邪気過ぎる。

終わり