ヨーロッパの女性の魅力と恐さと過労死の問題

もう随分と昔。

私が18~19歳くらいだった頃。

親しかった友人がヨーロッパの上流階級の女性と付き合い出した。

そもそも18歳くらいの男にとっては女性と言う存在そのものが謎であり、
どう付き合っていいのか最初は全く分からないし、
最後まで分からない問題でもある。(笑)

いずれにしても、人生の初期の段階で、金髪で青い目の女性を彼女として持った友人の存在は、
今に至るまで私に強烈な影響を与えている。

一般的に言ってヨーロッパの女性は非常に自己主張が強い。

日本の女性とは比較にならない。

信じられないほど攻撃的でもある。

人によりけりでしょう?などと言う人は甘いと思う。

文化の差と言うのは極めて強大であり、
その人の人生の質に大きく影響を及ぼしてくる。

1例を挙げてみたい。

20代半ばの頃、私は運良くドイツを旅行できた。

ちょうど日曜日だった。

仕事関係の団体旅行だったのでバスで移動していた。

すると金髪の女性が運転手さんの近くに座っていた。

誰だろう?と皆思っていたら、ガイドさんが衝撃的な説明をしてくれた。

「あ、こちらに座っている女性なのですが・・・・・

 運転手さんの奥さんなんです。

 今日は日曜日なのですがこのように出勤となってしまったため、 
 奥さんが付いて来ているのです。

 ドイツでは休日は夫婦は共に過ごすと言うのが当たり前になっているのです。

 これは珍しい光景ではありません。」と。

乗客のほとんどは日本の大企業で働いている男性だったので、
途端に「ぉおお~!!」と何とも言えない嘆息が漏れた。(笑)

そして皆口々に、
「ドイツは違うな~」
「オレなら耐えられない」
「う~ん」
と言い出し、日本との違いに酷く驚いていた。

つまり、ドイツの女性達は自分の旦那の過剰労働を許さない。

どうしても休日出勤すると言うのなら付いて来る。(笑)

残業などと言って毎夜毎夜遅く帰るような事態を異常と考える。

まして休日出勤なども有り得ないと考える。

バスの運転手でもそうなのだ。

これはキリスト教の影響も非常にあると感じてはいるが、
ドイツの女性の、いや、ヨーロッパの女性達と接していると、
極めて強靭な意志力を感じるのだ。

驚くべきことに過労死なるものが問題になるのはほぼ日本だけと言われている。

さもありなん、と思う。

日本の企業で起こった過労死や自殺問題を見るにつけ、
ヨーロッパでは極めて起こり難いだろうな、と昔を思い出す。

夫婦と言うものは、休日は共に過ごすものなのだ。

子供が出来たら、休日はさらに共に過ごすものなのだ。

休日に仕事をするようなヤツは悪党であり、
それを強要するようなヤツは牢屋に放り込め・・・・・・

それくらいの意志力を持っているのがヨーロッパの女性と言える。

従って仕事以外でも旦那が休日に奥さんを置いて何かの趣味に出掛けて行くのも基本的に許されない。

どちらが良いのかはそう簡単には言えない。

しかし少なくとも、長時間労働や休日出勤が続き、
挙句、自殺や過労死、鬱病が続くような職場環境が異常であるのだけは間違いない。

その意味においては、ヨーロッパの女性の強さに私は敬意を表する。

終わり