首都圏の鉄道網の超複雑さについて

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写真を見て頂くと直ぐに分かると思います。

首都圏の鉄道網は非常に複雑です。

おそらく世界的に見ても日本の首都圏以上に難しいシステムは存在していないと思うほどです。

現在はスマートフォンと言う素晴らしいモノが見事なナビをしてくれますが、
一旦電車のダイヤが乱れた場合、無力化します。

しかも厄介なことに現在は様々な私鉄線が相互乗り入れをしているため、
千葉県、埼玉県、神奈川県と東京都を結んで恐ろしく長い路線が実現しています。

そのため、例えば埼玉県でちょっとした事故や遅延が発生した場合、
それが東京や神奈川まで一気に波及してしまう事態になっています。

具体的に例を挙げると、今までは東武東上線の埼玉県で何かの事故があったとしても、
影響を受けるのは東武東上線内だけでした。

ところが現在、東武東上線は相互乗り入れをしているため、
埼玉県から東京を抜けて神奈川県まで達しています。

従って、都内の東京メトロ副都心線東急東横線横浜市営地下鉄みなとみらい線まで影響を受けてしまうのです。

このケースの場合、下手をすると同じく相互乗り入れをしている西武池袋線のダイヤにまで影響を与えかねないのです。

つまりせっかくナビがきちんと時間通りにどこそこ駅で降りて○×線に乗り換えてと指示されたことが遅延一発で台無しにされます。

しかもダイヤが乱れている訳ですから臨機応変に対応しなければなりません。

どうやって行くのか?は基本を知っていないと訳が分からなくなってしまいます。

このような相互乗り入れが恐ろしく複雑に入り乱れているのが現在の首都圏の鉄道網なのです。

そのためナビだけに頼るのは危険です。

交通機関の基本だけは知っておくべきかと思います。

首都圏を旅行した方は「よく皆さんこの複雑な鉄道網を理解しているな」と驚かれるかと思います。

しかし首都圏在住者も自分の普段使用している路線以外では無力化します。

鉄ちゃん以外は無理なのです。(笑)

私的に鉄道網の基本なんだけど落とし穴もしくは盲点と感じている事を4つ挙げます。

・地下鉄にも急行がある

・他社線との乗換駅でも停まらない場合がある

・急行や特急の種類が異常に多く、乗る路線の場合はそれら全ての停車駅を把握していないといけない

・行く先が東京から離れれば離れるほど恐ろしく複雑に分岐して訳が分からなくなる

最初に地下鉄の急行について言いますと、
何故か普段から都内の地下鉄を利用していると、
「地下鉄は全て各駅停車と言う思い込み」を持ってしまうケースがあります。

ところが違うのです。

一部の地下鉄線では東京メトロでも都営地下鉄でも横浜市営地下鉄でも急行やら特急があります。

つまり停まらない駅があるのです。

地下鉄でも予め急行がある路線なのかどうかをチェックしておく必要があります。

幸いなことに地下鉄内の場合は後述する異様に複雑な急行体系は取っていないため、
比較的楽です。

次に他社線との乗換駅でも停まらない場合があるのに注意をして下さい。

典型的な例を1つ挙げます。

それは新幹線も停まる新横浜駅からJR横浜線に乗って横浜方面に行く場合です。

「快速は菊名駅には停まらない」のです。

菊名駅東急東横線との乗換駅で、
東横線は途中乗り換えも考慮した場合、渋谷や新宿、池袋、六本木、銀座と言った、
都心の歓楽街全てを網羅しているとても優秀な路線です。

何となくその菊名駅は全ての列車が停まると言う思い込みがあります。

横浜線には各駅停車か快速の2種類しかありません。

従って見分けるのは簡単なのですが、
迂闊に快速に乗ってしまった場合、菊名駅は通過されてしまいます。

また近年は各路線とも高速化のために特急を設けています。

このため通過されてしまう駅が非常に増えていると感じています。

要注意であります。

次に急行や特急の種類が異常に多いことがあります。

特急、快速特急準特急通勤特急、快速、通勤快速、急行、快速急行、通勤急行、通勤準急、準急、

特別急行A、特別急行B、エアポート快特エアポート急行、普通、等々。

こういう種類の名称が各路線で色々使われているのです。

都会人でも自分の普段使う路線しか分からないのも頷けるかと思います。

ここで問題になってくるのは特急が一番速い訳ではないことになります。

各路線により独特の格付けがされていますから違ってくるのです。

普通の人にとっては全てを覚えるのは当然無理なのです。

しかもこれは自分の目的駅に停まってくれるのかどうかに関わる重大問題ですから、
知らないでは済まされないのです。

各駅停車に乗ればいいとヤケを起こすのもいけません。

各駅停車は途中で追い越されるための待ち時間があるため、
長距離移動の際はとんでない時間がかかってしまいます。

間違いなく、速い電車に乗った方が良いのです。

そして最後に、
行く先が東京から離れれば離れるほど恐ろしく複雑に分岐して訳が分からなくなる事情があります。

掲載した地図を見れば一発でご理解頂けるかと。

しかも行き先に応じて急行や特急の名称があったりしますので複雑化に余計拍車をかけています。

1例を挙げると京王線が非常に良い例です。

京王線は新宿と高尾山方面を結んでいる私鉄ですが、
途中から色々と行き先が分かれて行きます。

さらに東京内ですが新宿に近い所で「京王新線」と呼ばれる線があって2つに分岐しています。

この複雑さたるや。

初めて来た人がこれを完璧に理解していたら天才と言えるでしょう。(笑)

そして、このような路線網を完璧に理解しているのが鉄ちゃんです。

首都圏では鉄道マニアの地位が結構高いと感じています。(笑)

終わり