「フェルメールとレンブラント 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち」森アーツセンターギャラリー(東京・六本木ヒルズ 52階)

2016年1月30日(土)

フェルメールレンブラント 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち」

森アーツセンターギャラリー(東京・六本木ヒルズ 52階)

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驚いた。

とても空いていた。

フェルメール作品がここまでじっくり鑑賞できた展示会はまずない。

そこでイヤホンガイドを借りて心行くまで眺めてきた。(笑)

この展示会ではフェルメールレンブラントとタイトルが付けられているが、
実は1点ずつしか来ていない。

しかもそれぞれマスターピースとは言えない。

とは言え、ダメな展示会なのかと言うと全然そんなことはない。

この展示会は名脇役でしっかりと固められた素敵なものだと思う。

特に17世紀オランダの写実絵画好きには堪らないかと。

驚くような作品のオンパレード。

それもそのはず。

メトロポリタン美術館(ニューヨーク)、ナショナルギャラリー(ロンドン)、アムステルダム国立美術館(オランダ)等々から素晴らしい作品を借りて展示している。

余り時間が無いので目玉作品と自分の気に入った作品を1つずつ解説する。

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≪水差しを持つ女≫ ヨハネス・フェルメール
1662年頃 45.7×40.6cm 油彩・カンヴァス
メトロポリタン美術館(ニューヨーク)

この作品は「いわゆるフェルメール」になりつつあるものだと思う。

左から差し込む光、ウルトラマリンブルー、精密な衣紋のタッチ。

しかし、全てが弱い。

ドッカーーーーーーーンとクる、あのフェルメールインパクトは薄い。

それでも、ああこれはこれからあのフェルメールになる途上の作品なんだ、
と感じさせる名作であるかと思う。

フェルメール好きなら絶対に押さえておきたい作品かと思う。

これを鑑賞した上であのヤバイ作品群を見てこそのフェルメールかと。

さて、私的にとても素敵だな~と思った作品を1点挙げる。

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≪窓際でランプを持つ少女(好奇心の寓意)≫ ヘラルト・ダウ
1660年頃 22.0×17.0cm アムステルダム国立美術館

非常に小さな作品。

しかし、なんとも言えない妖しい雰囲気を醸し出している。

思わずドキっとさせられた。

絵葉書まで買ってしまった・・・・・ 

この展示会は他にも風景画や静物画、肖像画など17世紀オランダを代表する素晴らしい作品が沢山ある。

絵画好きなら、空いているので絶対に行くべきかと。

日本では滅多に体験できない「ゆったりと名画を鑑賞する」ことが出来る非常に珍しい展示会だ。(笑)

終わり