日本の役者のレベルについて

昨夜、長年ロンドンで暮らしていた妹と一緒にテレビでお笑い番組を見ていた。

これは屋外でのドラマ番組の撮影中に役者が急に具合が悪くなり、
見物していた野次馬の1人に代役を頼んだらOKするのか?と言うものだった。

今回の当記事の主旨は、以前にも記事にしたことがあるが、
某外国人の有名テレビ関係者の発言にある。

「日本人の役者は演技が下手過ぎる。最悪なのは演じている役者自身もその下手さ加減に気付いていないことだ。」

元々日本映画は小津安二郎黒沢明など世界的に評価が高い作品もあるから一概には言えないとは思う。

しかし、テレビドラマや一般の映画を見ている限りにおいていうと、
確かに恐ろしく下手だな、と思う。

例えば、昨夜の番組においても、演技が初体験の野次馬にやらせたのだが、
割と見れてしまうのである。

つまりプロとアマチュアの差がそれほどない証拠でもあるかと思った。

これはアイドル歌手が可愛くて事務所の力が強いというだけで映画の主役に抜擢される世界であるから、
日本のメジャー路線の映画がことごとく最悪なのは理解できる。

このお笑いが終った後、出演者の老俳優が実に興味深いことを語っていた。

素人の表情を再現させた時、
「この表情、凄く自然なんですよね。
 私達俳優は必ず考えて表情を作ってしまう。
 だからどうしても自然体にならない。
 実は私が目指しているのはこの表情だったりするのです。」と。

この意見は長年私の妹が言い続けていたものと完全に一致している。

「ワザとらしいんだよ。ド下手が!!見ちゃいられない。」と昨日も吐き捨てるように言っていた。

「くさ過ぎる」とも。

そしてこうも言った。

「もしかしたら日本人はわざとらしい臭い演技が好きなのかも。
 そうとしか考えられない。
 私には耐えられないけどね。」

確かに、未だに変なドラマや映画でも例えば子供が泣くシーン。

「えーん、えーん」と本気でヤってしまう。

この雑さと臭さ。(苦笑)

その点、北野武作品なんかは恐ろしくリアルだし、
役者も揃えてくるので私的には大好きだ。

けれどもそれ以外のドラマやメジャーな映画・・・・・

私的にも・・・見るに堪えない。

終わり



余談:

で、あるからこそ。

時折、無名の役者で凄く上手い人が登場すると一気にスターになる。

例えばNHKの連続テレビドラマで今までは全く知られていなかった脇役の初老の男性。

準主役の仲間由紀恵を相手に凄い演技を見せた途端、一気に有名人になってしまった。

逆にいうと、これだけの演技ができる俳優が日本には滅多にいない事を意味する。

もっともっと演技力のある俳優の起用を切に願う。