誘惑の目(メイル・アイ)・・・男を誘う目付きについて

先日、ぶらぶら美術・博物館を見ていたら、
山田五郎氏が「メイル・アイ」について解説していた。

メイル・アイとは、女性が男性を誘惑する時に見せる目付きの事だ。

美術館巡りを始めて、西洋絵画を鑑賞すると、
女性の裸体画が極めて多い事に気付くと思う。

現代ではなく、まだ中世の戒律が厳しい時代においても女性の裸体画が多いのである。

当時は今なんか比較にならないくらい非常に裸体に関しては厳しかったのである。

ところが何故これほどまでに裸体が描けたのか???

実は、必ず神話やキリスト教の聖書など宗教の世界を利用して裸体を描いたのである。

ゴヤの裸のマハが宗教裁判にかけられたのは、
「一般の婦女子らしい」事が原因になっているのである。

それはともかく。

中世だからと言って、男性の性欲が無い訳はない。

その宗教画の世界を利用して存分に女性の裸体を描いてきたのが西洋絵画の歴史の1つだ。

従って、よくよく観察すると、描かれている女性の目付きは、
女神であるにも関わらず「メイル・アイ」だったりする。

現代において、絵画を鑑賞する男は、
100%、性欲を絶って鑑賞するのが基本だ。

これはちょっと訓練すれば、簡単に出来る。

否、訓練なんて言葉も大袈裟だ。

10展くらいの美術展覧会に行くと簡単に慣れてしまうのである。

私は娘と一緒に平気で絵画展に出掛ける事が出来る。

裸体画を前にしてもまるで平気。

芸術作品とエロチックには明確な境界線があると思う。

それでも、現代の西洋のウーマンリブ運動家にとって、
過去の西洋絵画における「メイル・アイ」すら気に入らないものの1つだそうである。

なるほどねぇ~・・・と唸ってしまった。
(^。^;



余談:たまに18歳未満禁止の絵画展がある。

   以前、娘と一緒に青山の「ワタリウム美術館」に行った時。

   受付で、
   「一応18歳未満は禁止なんですが、
    保護者同伴の上、誓約書にサイン頂ければOKですが」と言われた。

   娘は遠慮して入らなかった。

   私だけが入り、さっさと鑑賞して来た。

   「どうだった?」と問う娘に対し。

   「なんだよ。まるで平気だったよ。
    芸術運動の一貫で政府に抗議した芸術家の男女の全裸写真(新聞の切り抜き)があっただけ。
    こんなんで18禁か???呆れたね。」
    と私は語った。
   
   なんかこう・・・いちいち芸術作品にケチをつけるヤカラって・・・・・

   少し修行をする必要があると思う。(爆)

   くどいようだが、芸術鑑賞においてエロを100%抜くのは基本であり、
   非常に簡単に出来る事である。