「全人類の至宝」ベートーベン 交響曲第9番 ニ短調 作品 125《合唱付》:個人的解説

ベートーベン 交響曲第9番 ニ短調 作品125《合唱付》

第1楽章 アレグロ マ ノン トロッポ、ウン ポコ マエストーソ

ゆらゆらと聞き取れないくらいの音で始まる。

いきなり荘厳で重厚な主旋律が。

個人的には悲壮感すら感じる。

これから進んで行く壮大な曲調を暗示させる。

エンディングは荘厳に荘厳に。



第2楽章 モルト ヴィバーチェ

急速に弦が導入される。

続いてティンパニが揺るぎない速度と自信を持って。

このティンパニは第2楽章において非常に重要だと思っている。

ほんの僅かの迷いも曲を台無しにする。

第2楽章の導入はティンパニにかかっている。

個人的に好きなのはフルトヴェングラールツェルン音楽祭盤だ。

圧倒的な響きだ。

しかし曲全体としてはバイロイト祝祭盤が最高かと。



第3楽章 アダージョ モルト カンタービレ

弦なんだよ。

この弦。

何という動きをするっ!!

安らぎを。

束の間の安らぎを得よう。

ベートーベンの弦は心に深い平穏をもたらす。

時に悲しすぎるほどに。



第4楽章 プレスト

さあ、狂気と歓喜の時間だ。

圧倒的な速度でオーケストラが奏でる狂気の旋律。

第1~3楽章までの主旋律が再現されるが悉く否定される。

やがて静かな重低音で「喜びの歌」のメロディーが始まる。

次々に高音域が重なり全オーケストラで奏される。

再び冒頭部が演奏される。

が、次の瞬間、バリトンが立ち上がり、
凄まじい肺活量で声楽の中でも最も難関な導入を歌い上げる。

やがて全オーケストラ、合唱で喜びの歌が奏される。

続いてバリトンテノール、アルト、ソプラノによる四重唱が。

やがて全合唱により壮大な旋律が。

この宇宙感に歓喜せよ。(ToT)

曲調が変わりテノール独唱に。

全合唱が覆い被さるがテノールは絶対に負けてはいけない。

エンディングは・・・

やはりフルトヴェングラーバイロイト祝祭盤が最強。

楽譜がどうした?

テンポ?

全て無視し、狂気のスピードへ突入せよ。

これはrock'n'rollだっ!!

全人類の至宝はかくあるべしっ!!
(;`皿´)