イギリスと言う国(戦時下の)

随分昔、C・W・ニコルと言う作家の本を読んだ。

もうタイトルも忘れている。

第二次世界大戦中、幼かったニコル氏は、
親に連れられて列車に乗っていた。

すると、外国人の軍人の団体が乗っていた。

ドイツ軍の捕虜だった。

ニコル氏が近付いて行くと、ニコリと優しそうに微笑んだ捕虜。

子供心にこの人は良い人だと思った。

しかし、次の瞬間、別のイギリス人の男性が叫んだ。

「全くコイツら、全員ぶっ殺してしまえばいいんだ!!」

そして、他の人も続く。
「そうだ、そうだっ!!」と。

しかし、次の瞬間、別の婦人が堂々とこう言う。

「彼らにも祖国があり、そこには子供もいれば親もいる。
 悪いのは戦争なんだ。ヤツ当たりすべきではない。」と。

そして、それに同調する人が多数を占めて行く。

ニコル氏はホッとした、と述懐していた。

もしかすると偶然の一場面だったのであろう。

イギリスとて、否、イギリスこそ人種偏見の凄い国でもある。

しかし考えてみよう・・・・・

このような場面・・・・・

我が祖国、日本の戦時下において可能だったのであろうか?と。

私の父母から聞く限りにおいて、
非常に凄まじい情報統制がしかれ、言いたい事も言えない世の中だった。

ましてや上記のような発言はまず不可能であろう。

なにせ鬼畜米英だったのであるから・・・・・

ちなみに筆者は上記のような発言をする婦人・・・・・

敵わないな、と思う。

そしてイギリスと言う国も侮れない、と思っている。

終わり


余談:私は右翼でも左翼でもない。
   また、特定の宗教に帰依する者でもない。
   思想を勉強すれども決して思想には与しないと言う姿勢を持つ者である。
   非常に難しいが。(爆)
   それゆえ、私の記事は時に極右的、時に極左的になるかと。(苦笑)