氷点下42度と氷点下30度、無風の世界

今から20年以上昔、
ポーランド航空に乗ってヨーロッパに行った時、
モスクワとワルシャワを経由して行った。

最初、夜のモスクワの空港に着いた時、
機内アナウンスに驚いた。

「只今、モスクワは寒波に襲われておりまして、
 外気温は氷点下42度です。」

機内の窓から外を見ると、なんかオカシナ光景だった。
妙に空気が澄んでいるような、
キラキラしているような。

兵士が立っているのに非常に驚いた。

幸い、給油だけで降りる事はなく、
すぐに飛行機は飛び立った。

しかし、帰りの便での事、ワルシャワでは乗り継ぐため、
なんと、飛行機から一旦乗客は降ろされ、
バスで空港の施設に行く事になった。
「外での」バス待ちでのこと・・・

私は常に重装備で事に臨む。
2月のヨーロッパ旅行、どこでどうなるか分らない。
当然、耐寒着は持って飛行機に乗った。

しかし、私のバカ親父。
何事にも軽装で臨む。
特に、旅は軽装ほどカッコ良いと言う思い込みの持ち主。

帰りの便だったので、後は成田に着くだけ、とばかりに、
コート類はスーツケースの中に入れるマヌケぶり。
ブレザー一着だけで飛行機に乗り込んだ・・・

ワルシャワの外気温、氷点下30度。無風。

さて、バスを待つ間の僅かな時間、どうなったのか?

全身胴震いがすぐに始まり、そして・・・

あっと言う間に唇が紫色になって行った・・・
(爆)

氷点下30度・・・冬のヨーロッパを旅する場合は覚悟をするべきである。
飛行機に乗る時ですら、時に生命の危険すら伴う。

旅・・・常に重装備で臨むべきだ。
(-0-;v