中学受験用語 1

中学受験未経験者の親のために用語集を作ってみました。

自分自身が未経験者で最初の頃は大変でした。
4年の歳月をかけて50冊以上の関連本を読破、
塾の保護者会、中学の説明会に出掛けて、
やっと受験にまでこぎつけました。

ブログの5000字規制のため、1と2に分け、不満足な出来です。
間違いやお気付きの点がございましたらご指摘お願い申し上げます。

なお、この用語集は東京都と神奈川県を中心としたものです。

50音順

・お試し受験
東京都と神奈川県の受験生は2月1日規制のために、
いきなり挑戦校を2月1日に受ける事になる。
これは出願パターンからすると危険な事なので、
地方校の都内会場や千葉、埼玉の中学を1月中に受験し、
合格を一つでも勝ち取って、心理的に楽にさせる狙いで行う。
最初から受かっても通わない事を前提に2月1日の本番に備える受験。

・オープンテスト
小学2年生から5年生以下の子供達のために、
日能研が年数回「無料」で実施するテスト。
非常に有益なテストなので特に4年生以下は受ける事をお勧めする。
入塾説明会も大変タメになった。

・漢字の学習
大抵の塾で課してくる課題。
毎日毎日、地道に地味に漢字を書き続ける。
これこそが中学受験国語の王道。
近道は無い。

・願書
有料の学校と無料の学校がある。
書き損じのために絶対に2部以上入手しておく事。
(体験者は強く強く語るっ!!(^^;)

・組分けテスト
能力別クラス編成の組を決めるテスト。

公文式
計算の速度、漢字のマスターには物凄い威力を発揮する塾。
しかし、中学受験においては専門家の間でも賛否両論がある。

・計算と一行問題
大抵の塾で課してくる課題。
毎日毎日、地道に地味に計算をし続け、一行問題を解き続ける。
これこそが中学受験算数の王道。
近道は無い。

・合格(祈願)グッズ
「カール(うかーる)」「キットカット(きっと勝つ)」
「ふくろうグッズ(学問の神?)」等々、
毎年1月になると登場してくる。
買って買って買いまくれっ!!
こんなんで少しは気分が良くなるなら安いもんだっ!!

・御三家
中学受験において最高のステータスがある学校。
男子(東京)の場合、開成、麻布、武蔵の三校を指す。
女子(東京)の場合、桜蔭、女子学院、雙葉の三校を指す。
横浜女子御三家と言うのもある。(別項参照)
横浜の男子は御三家ではなく「栄光・聖光」と言う。
あるいは「栄光・聖光・浅野・サレジオ」とも。

・50偏差値
四谷大塚の用語。
テストの結果の偏差値で、その偏差値を取っていれば、
合格可能性が50%ある事を示す。

・3科受験
「算数」「国語」「理科」で受験を課してくる学校の受験。
関東地方にはほとんど無い。
主に関西地方での中学受験で行われている。
転勤や実家の存在で関西圏での受験を考えている方には一考の価値有り。

・三大大手受験塾
日能研サピックス四谷大塚進学教室。
最近では早稲田アカデミーもかなり注目されている。

・三大模試
日能研の「センター模試(合格判定テスト)」、四谷大塚の「合不合判定テスト」、
「首都圏模試」の3つのテストが、
小学6年生の受験組が最終的に志望校を絞り込むために受ける最大級のテスト。

サンデーショック
東京都と神奈川県のみに通じる概念。
2月1日が日曜日だった場合、
キリスト教系の学校は試験日を2月2日に変更してくる。
この場合、受験校全体の偏差値が大きく変動してしまい、
合否が読み難くなってしまう。
受験業界にとっては受難の年めぐりである。
もし、受験を考えているのなら、
我が子の受ける年がサンデーショックの年であるかどうか、
チェックする必要がある。

・週例テスト
その週に習った新しい単元についての確認テスト。
大抵はその場で採点、解説を行ってくれる。
学力を高める上で非常に有効。
各塾とも工夫を凝らして仕掛けてくる。

・塾の勉強開始時期
大抵の中学受験の非経験者の親は4月スタートだと勘違いをしている。
塾の新学期は2月。
従って、3年生から塾通いをしようと思ったら、
小学2年生の2月から勉強開始となる。
ちなみに2年生の2~3月までは「新3年生」と呼ばれる。
この事は遅いスタートを切る方にとって(5、6年生開始など)、
時に致命傷となるので要注意を。

・塾の費用
塾によりかなりの差がある。
一般的な塾の場合、5年生以上は一ヶ月¥60,000-前後。
しかし、色々なオプションが設定されており、
特に夏期講習の時期など、倒れる親が出てもおかしくない、と思う。
ちなみに最低20万円は覚悟すべし。

・受験の神様
和田秀樹氏」がそう呼ばれている。
また、2007年9月に同名のテレビドラマが放映。話題を呼んだ。
最新の中学受験情報が満載されていたので、再放送、DVDが発売されたら、
受験生及びその親は是非とも見るべし。
やや誇張されてはいるが「事実」に基づいている。

・受験料
大体1校1回につき2万5千円くらい。
ただし、1校を複数回受験する場合、割引のある学校もある。
現在の中学受験における平均受験校は6校。
従って15万円くらいの出費を覚悟すべし。

・小学校の行事及び役員
5年生以降は正直言って邪魔物以外の何物でもない。
どうしても引き受けなくてはいけないのなら、
何が何でも4年生までに終わらせておく事。
後は非情の心で、愛想笑いのみで、無視、無視、無視。
ちょっとした同情心は命取りになるかも。
(私の場合は小学校において、イジメ、学級崩壊、不登校を経験したので、
どうしても厳しい評価になるキライがあるのはご容赦)
5年生以降は学習管理、塾の送迎、中学の説明会等で生活パターンの全てが受験中心になる。

・中学受験は親の受験
上記の言葉は受験関連本などで良く目に付く言葉。
実際に勉強の管理、塾の送迎、お弁当、学校見学など親の出番は多い。
よく中学受験未経験者の親は、体験上、高校受験と比べてしまうが、
高校受験は限りなく大学受験に近いと思う。
大袈裟な言い方をすれば、むしろ小学校のお受験に近いのでは?とすら思える。

・2月1日規制
東京都と神奈川県には2月1日より前に中学受験を実施してはいけない取り決めがある。
(ただし、地方校の都内会場受験(お試し受験)、帰国子女受験を除く)
それ故、都内と神奈川のトップ校の受験日が2月1日に集中している。

・2科受験
「算数」と「国語」だけを受験科目として課してくる学校を受ける事。
一般的に中堅校以下に2科受験が多いが、近年減少傾向にある。
従って、塾で受験科目を選択する際は、
余程の事情が無い限り、4科受験にする必要がある。

・2科・4科受験
「算数」と「国語」の2科受験と、
「算数」「国語」「理科」「社会」の4科受験のどちらかを選択できる学校の受験。
一般的に中堅校以下に多いが、近年減少傾向にある。
2科受験を選択し、合格するのは難しい。

日能研
現在の中学受験界において最大手の塾。
「N」のバッグを背負い塾に通う生徒は有名。
受験の時はこの「N」バッグを背負い、大挙押し寄せてくる。
気の弱い他塾の生徒は気圧されてしまう事があるので、
N対策をしなければいけない(笑)。

・入学金他
大体20万円~30万円以上支払うはめになる。
他に設備費だとか寄付金だとかが押し寄せてくる。
学校により金額、支払い方法、支払い時期など、かなりの差がある。

・能力別クラス編成
大抵の塾では成績順にクラス編成がされている。
出来る子と出来ない子が一緒に授業をする事はまず無い。

・80偏差値
四谷大塚の用語。
その偏差値を取っていれば、
合格可能性が80%ある事を示す。
ちなみに四谷大塚の場合、どんなに良い点数を取っても、
80%が最高値である。
(運と言う不確定な要素があるため100%には決してならない) 

・プチサンデーショック
2月2日、2月3日が日曜日だった場合、
キリスト教系の学校が試験日を変更してくる。
サンデーショックの項を参照)
この場合、多少偏差値が変動するので要注意。
しかし、サンデーショックほどではない。

ぶどう糖
受験の本番は大抵朝8:30頃から開始される。
脳がフル活動するためには起きてから3時間が必要。
それと「ぶどう糖」。
受験前には「ぶどう糖飴」を一粒。
大変お勧めの一品。
山岳用品店などで入手可能。

・プリント
大抵の塾では課題の「計算と一行問題」「漢字の学習」以外に、
独自のプリントを「大量に」宿題として出してくる。
科目ごとに、偏差値60超えの子の場合は何とかこなせるだろうが、
50以下の子にとって、全てやるのは実質上「不可能」。
(午前2時まで毎日やらせるのなら話しは別だが・・・)
親が塾側と協議して取捨選択しなくてはいけない。

・偏差値
「ある数値が母集団の中でどれくらいの位置にいるかを表した無次元数。
平均値が50、標準偏差が10となるように標本変数を規格化したものである。
大体75から25まで分布しているが、それを超える事もある。」ウィキペディアより抜粋。
中学受験をする際、この偏差値より確かな指標は残念ながら存在しない。
しかし、受験校を決める際には、校風、過去問との相性、「運」等が作用するため、
あまり偏差値に拘り過ぎるのも禁物だと思う。

・雪対策
あろう事か受験は2月。毎年毎年どこかで大雪。
2008年の2月3日は東京地方が大雪だった。
幸い交通機関の乱れは少なかった。
絶対にスノーブーツの用意と受験校までの複数ルートを確保しておくように。
大抵の中学は公共交通機関の乱れには対処してくれるので慌てないように。
備えあれば憂いなし。

・横浜女子御三家
神奈川トップの女子校。
フェリス女学院横浜雙葉横浜共立学園の三校を指す。
(横浜の男子御三家は無い。「栄光・聖光狙い」と言う言い方がされる)

・予習シリーズ
四谷大塚進学教室で発行している中学受験専用の教科書。
凄まじいレベルである。
しかも、一般にも市販しているところが凄い。
他塾では有り得ない事をこの「四谷大塚」はやっている。
塾に通わずに中学受験をしようとする方々にとっては必読書となるはず。

四谷大塚進学教室
三大大手受験塾の一つ。最も歴史が古い。
自前の塾でも教えているが数は少ない。
桜蔭クラス」「開成クラス」などの合格率の高さはピカ一、らしい。
教科書とYTネットを駆使した提携塾が多い。

・4科受験
「算数」「国語」「理科」「社会」を受験科目として課してくる学校の受験。
中堅校以上はほとんど4科受験。
近年増加傾向にある。
理由は4科受験、つまり「理社」を勉強してきた子の方が、
圧倒的に「国公立大学」に入る確率が高いと言う統計結果があるから。

・YT
四谷大塚テスティングネットワーク。
毎週末、習った単元の確認テストを行い、通常その場で採点、解説をしてくれる。
偏差値や成績優秀者など詳細な結果は大体5日後に発表される。

和田秀樹
「受験の神様」と呼ばれる人。数々の本を上梓。
5年生以下の親はその全てを読破する事をお勧めする。
(6年生の親の場合は読書している余裕は無いはず)